バチカンで第5回「行動の倫理」、ローマでWCRP/RfP国際委の国際フォーラム 光祥次代会長が出席 

国際フォーラム開催 『統合的エコロジー』テーマに

18、19の両日には、『統合的エコロジー』をテーマに、ローマ市内のアメリカンアカデミーローマでWCRP/RfP国際委主催の国際フォーラムが開催された。「統合的エコロジー」とは、環境問題と人間や社会の問題を包括的に考えていくもの。各国の宗教指導者や財界人、経済学者ら約90人が参集した。光祥次代会長がWCRP/RfP国際共同議長としてあいさつを述べた。

フォーラムは、「沈黙の祈り」で開幕。バチカン諸宗教対話評議会議長のジャン・ルイ・トーラン枢機卿が歓迎のあいさつに立った。この中で、トーラン枢機卿は、テロや暴力の問題が深刻化する世界情勢に触れ、平和を築いていくためには諸宗教対話が重要であると強調。「私たち宗教者が力を合わせ、諸宗教対話のさらなる促進を」と語った。

この後、シャンティ・アシュラム事務局長のヴィヌ・アラム博士、イスラーム・スンニ派の指導者で「ムスリム社会における平和推進フォーラム」会長のシェイク・アブドラ・ビンバイヤ師、オナイエケン枢機卿、光祥次代会長の同国際共同議長4人がスピーチ。アラム博士は、「持続可能な社会を構築するため、全ての人々が協働して、共に行動を起こしていく必要がある」と述べた。また、光祥次代会長は、統合的エコロジーを考える上で大事なキーワードとして、自分と他者を区別せず、共に等しく一つの絶対なるいのちに生かされているという「自他一如(いちにょ)」の教えを紹介。「人間と自然との調和、共生によって満たされる社会の実現を」と訴えた。

フォーラムではこのほか、地球環境に影響を及ぼす気候変動やエネルギー消費など世界の主要課題に対し、宗教や科学などの視点から意見を交換。特にSDGsに主眼を置き、環境保全の必要性が話し合われたほか、グループディスカッションなどを通し、各国内委員会の活動状況、課題や新たな方策が検討された。

なお、20日から24日まで光祥次代会長はアフリカのマラウイを訪れ、聖エジディオ共同体(本部・ローマ)が進めるHIV感染防止の取り組みを視察した。(マラウイ訪問の記事は後日報道)

国際フォーラムには、各国の宗教指導者や財界人、経済学者ら約90人が参加した