庭野会長 九州北部豪雨の被災地域へ 朝倉と日田両道場を訪問

豪雨による河川の氾濫で朝倉道場には泥水が流入した。復旧した道場を訪れた庭野会長

立正佼成会の庭野日鑛会長は9月26日、「九州北部豪雨」の被害を受けた福岡、大分の両県を訪問し、久留米教会朝倉道場、田川教会日田道場を訪れた。各道場では、会員の被災体験に耳を傾け、延べ450人の会員と縁を深めた。また、豪雨により甚大な被害を受けた東峰村を視察した。川端健之理事長、泉田和市郎北九州支教区長が同行した。

7月5日、九州北部には発達した積乱雲が次々と発生し、帯状に連なる「線状降水帯」が広がった。これによってもたらされた記録的な集中豪雨により、福岡、大分の両県内各地で土砂崩れや河川の氾濫が発生。濁流が集落を襲い、福岡・朝倉市、東峰村、大分・日田市などで甚大な被害が発生した。

被災地域を包括する久留米教会(竹野公子教会長)では、朝倉、甘木両支部の会員宅が浸水などの被害を受けた。また、同教会の朝倉道場付近を流れる河川が氾濫したことで、大量の樹木が道場の玄関前まで流れ込み、敷地を囲むブロック塀が倒壊。泥水が道場内に流入した。市内の大部分の地域ではライフラインが寸断され、多くの会員が公民館や体育館などに避難した。日田市を包括する田川教会(在津賀通教会長)でも、日田第一、第二の両支部の会員が、家屋の床上浸水の被害に遭った。

庭野会長は26日午前、会員約300人が参集する久留米教会朝倉道場を訪れた。道場では主任(51)、教務員(55)、支部壮年部長(69)、支部長(50)が被災体験を発表した。

この中で主任を務める会員は、氾濫した河川の濁流に車ごとのまれ、消防団員などの救助により九死に一生を得た体験を述懐。災害を通じ、多くの支えによって生かされていることに気づいたと語った。

各人の体験に耳を傾けた庭野会長は、同教会の会員たちが震災後、被害を受けた朝倉道場だけでなく、近隣家屋の復旧にも尽力したことに触れ、「実際に災害に遭われた方々のご苦労は、並大抵ではなかったと思います」とねぎらいの言葉を寄せた。

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