TKWO――音楽とともにある人生♪ ホルン・堀 風翔さん Vol.3

人が演奏した音をよく聴いてみると……

――最後に吹奏楽の練習に励む中学生、高校生にメッセージをお願いします

演奏会に足を運んで、人の演奏をよく聴いてみてください。中高生の方には、そう伝えたいと思います。これは、自身の反省から来ています。僕は今でこそ、仕事の合間を見つけてはさまざまな演奏会に聴衆として足を運ぶことが多くなったのですが、学生時代はあまり人の演奏に耳を傾けず、CDを聴くことも必要最低限だったように思います。でも、もっとあの時にたくさんの演奏を聴いていたらと感じることもあり、非常にもったいないことをしたなと痛感しています。

中高生の時は、誰もが練習に熱心に励んでいると思うのですが、この時に陥りがちなのが、自分が演奏することに集中し過ぎて、他人の演奏を聴くことにあまり気持ちが向かず、結果的に、さらに上達する機会を逸してしまっていると思うからです。かつての僕がそうでした。楽器の演奏技術を磨くことはもちろん大切ですが、それ以上に、人の演奏、特に上手な人の演奏をよく聴くことはとても大切です。そういう意味では、楽団が演奏する楽曲が収録されたCDなどを聴くのも良いと思います。

もっと良いのは、実際にプロの生の演奏を聴いてみることなんです。そうすると、例えば、「あの演奏会でこの楽器の奏者が吹いたフレーズがとても心地よくて、耳にいつまでも残る」とか、「あんな演奏方法で自分も吹いてみたい」など聴きどころがたくさんあって面白く、体験や強い印象として残るのです。

吹奏楽でもオーケストラでも、ソロコンサートでも、どんな演奏会にも自分の今の演奏を磨く上での発見や役立つものが必ずあります。それは、音楽を続ける楽しみにもなります。「よく聴く」ことは、「よく演奏できる」ことに必ずつながる。ぜひ実践されることをお勧めします。

プロフィル

ほり・ふうか 1988年、福岡県北九州市に生まれる。2006年に武蔵野音楽大学音楽学部器楽学科を卒業後、10年、第1回日本ホルンコンクールで第5位入賞。ホルンを須山芳博、丸山勉、室内楽をK.ベルケシュ各氏に師事するとともに、シュテファン・ドール、ブルーノ・シュナイダー両氏のマスタークラスを受講。14年1月より東京佼成ウインドオーケストラに正式に入団した。