立正佼成会 庭野日鑛会長 2月の法話から

2月に大聖堂で行われた式典から、庭野日鑛会長の法話を抜粋しました。(文責在編集部)
信仰は、それぞれが求めていくもの
各教会が周年(記念式典)を迎える際には、パンフレットに「周年に寄せて」という私の言葉が載っていると思います。過去の「周年に寄せて」では、まず「私は開祖さまから信仰を継承した二代目です」と述べています。そして、開祖さまは開祖さまとして信仰をつかまれた、とあります。
信仰の二代目、三代目は、もちろん親から信仰を受け継いでいると思いますけれども、「真因(しんいん)」――悟りに到達すべき真実の原因――は、一人ひとりが自ら求めていくべきものです。親から継承した二代目だ、三代目だというよりも、信仰とは個人個人がしていくものですから、この「真因」を一人ひとりがしっかりと心して、信仰生活をしていくことが大切だと思います。
開祖さまの仏教に対する受け取り方は、いわば開祖さまの受け取り方であります。また大多数の佼成会の信者の皆さまの受け取り方も、開祖さまに倣(なら)ってということではありますが、自分は自分なりの修行のあり方があると思っています。皆さま方にも、一人ひとりの受け取り方があっていいと思うのです。お互いに、信仰する真実の原因、そうしたものをしっかりと日頃から心して、精進させて頂きましょう。
(2月1日)
新鮮な心で毎日を
今年、私は『真(ま)っ新(さら)な一年』というタイトルで、佼成新聞に(「年頭法話」を)載せましたが、私たちの一日一日は本当に真っ新であります。
これは何回も申し上げていますけれども、東井義雄先生の『今から始まる 新しい「きょう」1日』という言葉があります。これは「1日(いちにち)」とも読めますし、またきょうは2月1日(ついたち)ですから『今から始まる 新しい「きょう」1日(ついたち)』ともとれます。本当に真っ新な一日一日を、私たちは一生の間、ずっと経験している。その一日一日を大事にしていきたいと思います。
(2月1日)
自分にできることを
私は、少々腰が曲がってきておりますが、おかげさまで健康に過ごしていますので、有り難いと思っています。健康でいること、皆さま方にお話ができることも一つの布施だと思うのです。
ただ単に金銭を仏さまに、ということだけでなく、私たちが自分にできることで人さまのために尽くす、それが本当の意味の布施だと教えて頂いています。菩薩としての一番大事な布施は、世のため人のためになることです。
「布施がなかなかできません」などと言わずに、日頃から、自分のできることを人さまのためにさせて頂く、それが大事なのであります。自信を持って、させて頂きたいと思います。
(2月1日)
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