立正佼成会 庭野日鑛会長 11月の法話から

健康を守る三つの心がけ

私たちが日頃、健康で生きていくためには大切なことが三つあると教えて頂いています。

第一番には、「心中(しんちゅう)常に喜神(きしん)を含むこと」。どんなに苦しいことに遭(あ)っても、心のどこか奥の方に喜びを持つということです。

二番目は、「心中絶えず感謝の念を含むこと」。自分の心の中に、いつも感謝を忘れないことであります。

三番目には、「常に陰徳を志すこと」。絶えず人知れず善(よ)いことをしていこうと志すことです。

こういう三つのことを、日頃から心がけていくと、健康になれるということであります。簡単なようですけれども、こうした心を失うことなく精進をすることが、人間として生きていく上において一番大切ではないかと、私は思います。
(11月1日)

画・茨木 祥之

大事に受け継ぐ

親孝行の「孝」という字は、「土」を書いて、斜めに行って(「ノ」を書いて)、下に子どもの「子」ですね。この、上の「土」を書いて、斜めに「ノ」と入っているのは、「老」という字を表しています。その下に「子」を入れて、「孝」という字ができています。

「老」とは、先輩、長者、年長者のことを意味しています。そこに「子」(後輩)という字が入っていますから、先輩と後輩が一つの字の中にある。そういう意味合いがあるのだそうです。

これはどういうことか。私たちで言うと、先輩の信仰を、後輩も断絶させないで継続していく。そういう意味合いを、「孝」の一文字から受け取っていくことが大事だと、私は聞かせて頂いたことがあります。ですから、孝行ということも、ただ親に孝行するだけでなくて、先輩がされてきた佼成会の信仰という大事なものを、後輩が断絶させずにずっと受け継いで、未来の人たちにバトンタッチしていくという深い意味合いがあるのです。
(11月15日)