唯仏与仏(9) 立正佼成会 庭野日敬開祖法話

私が朝、大聖堂に着くと、その日のお当番の会員さんが迎えてくださいます。なかには、幼稚園ほどの小さな子もいます。頭をなでて「きょうはお当番に来てくれたの。しっかりやってね」と声をかけると、「うん」と大きくうなずいて、お手伝いをするぞという顔つきに変わります。それだけのふれあいでも、その子の心のなかに「大事な役なのだ」という自覚が芽ばえると思うのです。

「万善成仏(ばんぜんじょうぶつ)」という教えもありますが、小さなときから仏さまのお役を果たす体験が、大人になったときに「人さまのために」という行ないに通じていくに違いありません。

(『庭野日敬平成法話集1 菩提の萌を発さしむ』の一節を抜粋して掲載します。今回は同書33ページから)

※『庭野日敬平成法話集1 菩提の萌を発さしむ』について
佼成出版社ウェブサイト https://www.kosei-shuppan.co.jp/book/b358914.html