バチカンから見た世界(171) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

-国家イデオロギーとなった米国とロシアのキリスト教/教皇の説くキリスト教(4)-

「米国を救い、偉大にしていくために、神によって狙撃事件(昨年7月13日)から救われた」と、米国のトランプ大統領は信じている。キリスト教の神からの命令を受けて、米国の政権を担当しているとの発言だ。トランプ政権を支えるキリスト教徒である「福音主義者」(エヴァンジェリカル)たちは、トランプ大統領の選出をも含めて、「全てが神の見計らいによって起こる」と信じている。だが、彼を大統領として選んだ米国民は、彼と、彼を支えるキリスト教徒たちのそうした発言をどのように受け取っているのだろうか。

続きを読む

食から見た現代(20) 人と人とのつながり  文・石井光太(作家)

神奈川県川崎市を走る南武線の鹿島田駅から徒歩5分ほどの住宅街に、カトリック鹿島田教会は建っている。

続きを読む

カズキが教えてくれたこと ~共に生きる、友と育つ~ (9) 写真・マンガ・文 平田江津子

「同じ仲間」として対等に関わる同級生たち ②

今思い出しても涙が出てくるのは、中学校最後の学校祭です。有志によるステージ発表で友だち数名がコントを披露した後、二人がカズキを連れて再び登場してきました。「皆さん、平田カズキくんを知っていますか?」と語り始め、カズキと過ごして楽しかった思い出をそれぞれに話しました。

続きを読む

切り絵歳時記 ~柳田國男『先祖の話』から~ 10月 文/切り絵 ルポライター・切り絵画家 高橋繁行

人は死ねば子孫の供養や祀(まつ)りをうけて祖霊へと昇華し、山々から家の繁栄を見守り、盆や正月に交流する――柳田國男は膨大な民俗伝承の研究をもとに日本人の霊魂観や死生観を見いだした。戦時下で書かれた柳田國男の名著『先祖の話』をひもときながら、切り絵を使って日本古来の歳時記を絵解きしたい。

続きを読む

立正佼成会 庭野日鑛会長 8月の法話から

8月に大聖堂で行われた式典から、庭野日鑛会長の法話を抜粋しました。(文責在編集部)

続きを読む

内藤麻里子の文芸観察(72)

住田祐さんの『白鷺(はくろ)立つ』(文藝春秋)は、徹頭徹尾、比叡山の千日回峰行のことしか書かれていない。ところが、これが読ませるのである。物語の持つ磁場に、一気に引き込まれた。

続きを読む

楽生(らくいき)~楽に生きるを極めるヒント~(6) 文・日本笑いヨガ協会代表 高田佳子

ゲラゲラ筋で健康と幸せをつくる

「元気な姿勢が元気をつくる」というのが前回のお話でした。体調が悪いときや、気分が落ちているときでも、ガッツポーズや万歳のようなポジティブな姿勢をとることで、脳は「元気だ」と判断し、気分が変わり、行動も変わります。

続きを読む