バチカンでウクライナ和平会議を——教皇レオ14世(海外通信・バチカン支局)
米国のトランプ大統領は就任当時、同国主導によるウクライナ和平調停に関して楽観的な発言を行っていたが、それに反し、ロシアは今年5月以降、ウクライナへの侵攻を開始してから最大規模のドローン(無人機)、ミサイルによる攻撃を同国全土に向けて展開してきた。7月10日にはローマで「ウクライナ復興会議」が予定されていたが、ロシアは8日夜から9日にかけて、侵攻開始以来、一日の攻撃としては最多となる728機のドローンと13発の弾道ミサイルを発射して、ウクライナ全土を攻撃した。トランプ大統領が8日、停戦に応じないプーチン大統領を非難した直後だった。
荒川教会「降誕会」から 元小学校校長が講話 いのちを輝かせよう
「若い人たちに、いのちを輝かせてほしい」――瀧川浩代教会長の願いのもと、4月6日、立正佼成会荒川教会は「降誕会(花まつり)」を開催した。読経供養では少年部員、学生部員が誓願して式衆をつとめ、説法には学生部長(24)が立った。式典で、『人は誰もが尊い』をテーマに、荒川教会会員で元小学校校長(68)が行った講話の一部を紹介する。
栄福の時代を目指して(10) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)
平和なコアラと戦火――禍中の世界に灯り続ける「栄福」への希望
イスラエルとイランの停戦はなんとか維持され、12日間戦争が終結した。すぐに世界大戦へと進む最悪のシナリオは幸い回避されたのである。
食から見た現代(18) 食べるのが苦手な子どもたち〈後編〉 文・石井光太(作家)
前編につづいて、子どもの少食、偏食、小児摂食障害について、NPO法人「はぐもぐ」の代表・小浦ゆきえ氏(48歳)と共に考えていきたい。
バチカンから見た世界(170) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
-国家イデオロギーとなった米国とロシアのキリスト教/教皇の説くキリスト教(3)-
米国のトランプ大統領は7月4日、同国の独立記念日に、自身の選挙公約を実現するための予算案「一つの大きく美しい法案」を強引に上下院で採択させた後、自身でも署名した。
切り絵歳時記 ~柳田國男『先祖の話』から~ 8月 文/切り絵 ルポライター・切り絵画家 高橋繁行
人は死ねば子孫の供養や祀(まつ)りをうけて祖霊へと昇華し、山々から家の繁栄を見守り、盆や正月に交流する――柳田國男は膨大な民俗伝承の研究をもとに日本人の霊魂観や死生観を見いだした。戦時下で書かれた柳田國男の名著『先祖の話』をひもときながら、切り絵を使って日本古来の歳時記を絵解きしたい。
内藤麻里子の文芸観察(70)
パワハラやセクハラ、SDGs、LGBTQ+に多様性――こうした事柄に対する昨今の意識は、急激に変容している。金原ひとみさんの『YABUNONAKA―ヤブノナカ―』(文藝春秋)は、そんな現代社会で生きる人々の姿を嫌というほど突き付けてくる。読んでいると、とても平静ではいられない。今をどう生きるか問われている。