鳥取教会 「青年の日」ハラルに学ぶ相互理解

難民支援団体ピースバード・河上友香代表によるワークショップの風景

中東情勢への理解を深め平和への意識を高めることを目的に、立正佼成会鳥取教会は5月17日、「青年の日」の取り組みとして平和学習会を開き、青少年部員ら73人が参加した。

冒頭、「一食(いちじき)を捧げる運動」の研修を行い、西日本教区青年担当の郷原一彰教務員がパレスチナの子どもたちの実情を説明した。

「一食を捧げる運動」の研修では世界の難民、食料情勢などを学んだ

この後、難民支援団体ピースバードの河上友香代表を講師に、イスラーム教徒(ムスリム)の食の規範「ハラル」を体験的に学ぶワークショップが開かれた。

河上さんは20年以上にわたり、国内外で、パレスチナ難民をはじめとする難民の支援活動に従事している。ワークショップの導入部分で、「国際NGOでのインターンを転機に、故郷の“鳥取から平和の鳥を飛ばすこと”を夢見て団体を立ち上げた」と、活動を始めた願いを伝えた河上さん。国や民族を巡る対立が続く今、「宗教や文化など背景の異なる人々が共生していくには違いを認め合うことが不可欠です。ハラルを通じてムスリムの信仰を少しでも知って頂ければ」と語り、イスラームへの理解を広げたい考えを示した。

河上さんは宗教や文化など、背景の違いを認め合うことが相互理解につながると説いた

また、ムスリムの信仰として、自己反省を行い、神への感謝を新たにするラマダン(断食月)の意義や、一日に5回聖地の方角を向いて行う礼拝の様子を紹介。この中でハラルとは、日常生活における行動や食べ物が“神に許されたもの”と判断する指標で、飲酒や豚肉食は厳しく禁じられていると説いた。

参加者はスナック菓子や調味料を使い、ハラルフードの選別に挑戦。豚由来のゼラチンを含むゼリーや酒類を原材料に使うみりんはイスラームで禁忌とされた食品だが、誤って「ハラル」と選ぶ人が少なくなかった。

生後9カ月の息子を連れて参加した青年婦人部員(30)は「外で祈りを捧げる姿を見かけた時は驚きましたが、イスラームの大切な礼拝と教えて頂き、理解が進みました。ハラルなど、正しい知識を母親仲間とも共有したいです」と感想を話した。青年女子部員(26)は「生活文化や宗教が違っても、相手を知ろうとする姿勢が共生への一歩と感じました。今後は中東情勢の報道にも目を向けたいと思います」と意欲を見せた。