熊谷教会「出会いの森」20周年記念式典 少年育成に力を入れる1年に

教会道場の敷地の四方に広がる「出会いの森」

2003年10月、立正佼成会熊谷教会の敷地の四方に、ブナや桜など全29種類、約1200本の苗木が会員の手によって植えられた。翌年、全国各地の教会を訪ね、会員と法の縁を結ぶ「ご巡教」で訪れた庭野日鑛会長は、人や法に出会い、法を理解して実践する人を育成する大切さを示した上で、「木が育つのと同じように、皆さんも成長して立派な人間になって頂きたい」と話し、植樹された木々を「出会いの森」と名付けた。

植樹から20周年を迎えた今年、同教会の会員同士が家族のようにつながり、少年部員を育て、共に成長することを目的に、保科和市教会長をはじめ同教会役員、幹部らが、「森の子プロジェクト」を始動。プロジェクトメンバーを中心に、森の手入れを行うとともに、集まった会員に縁日のような“お楽しみ”を味わってもらう「森のご縁日」や、新潟・十日町市の菅沼での練成会など、人や法の縁に触れてもらえるような行事を重ねてきた。

同プロジェクトの一区切りとして10月15日、「出会いの森20周年記念式典」が教会道場で行われ、青年部を中心に会員349人が集った。第一部の読経供養では、脇導師や太鼓の役を少年、学生部員が誓願して担当。子どもたちの役を見守る青年部員が隣に座り、サポートした。初めて木鉦(もくしょう)の役をつとめた少年部員(11)は、「最初は緊張したけれど、青年部のお兄さんが隣にいてくれたので安心してできました」と話した。続いて、「出会いの森」の歩みを振り返る映像作品の上映、二組の「親子の発表」が行われた。少年部員が演台や水差しを準備した後、保科教会長が結びの言葉を述べた。

第二部では、法座席や別棟の青年館を会場に、少年、学生部員らが受け入れを担い、さまざまな形で来場者をもてなした。この中で、数字が書かれた的にボールを当てる手製の「ストラックアウト」などを設置した「森の子ブース」を体験した人々からは、「少年、青年さんたちの成長が楽しみ」「80歳目前で、こんなに体を動かすと思っていなかった」との声が聞かれ、会場は活気に満ちていた。


終了後、参加した青年男子部員(28)は、「いつも温かく出迎えてくれる教会の皆さんに倣って子どもたちと触れ合い、サンガ(教えの仲間)の輪を広げていきたい」と語った。また、推進委員長(70)=渉外部長=は、「主体的に動く子どもたちとの触れ合いが、私たちの心の成長や力になっているので有り難いです」とほほ笑んだ。

今後、熊谷教会道場が地域の「出会いの森」になることを目標に、教会全体でより一層絆を深めていく。