募金活動で世界の人々の幸せを願う 「365日が青年の日」の取り組みから
立正佼成会では、子どもを支援する「ユニセフ募金」に加え、今年度から新たに、難民を支援する「国連難民募金」、飢餓に苦しむ人に食料を届ける「国連WFP募金」の募金活動が設けられた。各募金の浄財は、ユニセフ(国連児童基金)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連世界食糧計画(国連WFP)に寄託されることになった。
「一食(いちじき)を捧げる運動」の「同悲・祈り・布施」の精神に基づき、個人や教会の願いに応じて募金先を自由に選択できるこの活動に、各教会の青年部員が年間を通して参加することが可能となった。特に、5月の第3日曜日(今年は21日)を啓発日とする「青年の日」に合わせて、多くの教会が街頭や教会での募金活動のほか、支援先の現状を知るための学習会などに工夫を凝らして取り組んだ。
「青年の日」啓発日の活動の中から宮田、渋谷、名古屋の3教会で行われた募金活動の様子を紹介する。
ユニセフ、UNHCR、国連WFPの活動を知り、募金の意義を学ぶ集いを開催
宮田教会では、今年2月から教会としての取り組み方を検討してきた中で、「まずは自分たちから募金の意義を知り、一人ひとりが願いをもって支援することが大切」という声が上がった。それを基に、「青年の日」を通じてユニセフ、UNHCR、国連WFPの支援について学び、それぞれの募金活動に取り組むことを決めた。
5月21日、『あなたの思いやりが世界につながる』と題した集いが教会道場で行われ、275人が参加した。この中では、青年部員が進行役となり、各募金の支援先3団体の活動を学ぶクイズを実施。紛争や貧困などの影響によって苦しい生活を送る世界の人々の現状や、各団体が行う支援活動について、活発に意見を出し合いながら理解を深めた。
また、教会道場内に三つの募金箱が置かれたブースも設置。クイズを通して世界の現状を学んだ参加者たちは、それぞれに平和への祈りを込めて献金した。さらに、少年、学生部員たちは募金箱を持って道場内を歩き回り、元気いっぱいの笑顔で募金への協力を呼びかけた。
実行委員の学生部長の男性(33)は、「学生部員たちから、『世界の現状を学んで、学校に通えること、ご飯を食べられることが当たり前ではないと実感した』『これから募金をする時は、世界のどんな人々に役立てられるのかを考えていきたい』といった感想を頂けました。私自身も、募金活動から学んだことを今度は周りの人に発信し、思いやりの輪を広げていきたい」と話した。
青年総務の男性(38)は、「参加してくれた皆さんには、今回の募金をきっかけに、自分の日常生活を見直したり、世界のニュースに関心を持ったりしてほしい」と述べ、教会の目標であるSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて、一緒に取り組んでいきたいと語った。