「親子で取り組むゆめポッケ」各地の活動 真心をたくさん届けたい
今年も6月1日から8月31日まで、「親子で取り組むゆめポッケ」のキャンペーンが行われた。新型コロナウイルス感染症の流行で、教会に集合しての活動がかなわない中、立正佼成会の全国各教会では、SNSやメッセージアプリを活用した動画の配信、オンライン学習会など、工夫を凝らした啓発が展開された。また、少年部員たちは各家庭で家族と協力してゆめポッケを作成。真心のこもったたくさんのゆめポッケが教会に届けられた。各地の取り組みを紹介する。
室蘭教会
室蘭教会は、昨年に続き、オリジナル動画を作って「親子で取り組むゆめポッケ」への協力を呼びかけた。コロナ禍で対面での触れ合いが制限される中でも、ぬくもりを持って多くの人に取り組みの趣旨や意義を伝えたいとの願いが込められている。
動画では、少年部長(47)がナレーションを担当。つらい状況に置かれる世界の子供たちの現状を、優しい語り口と、イラストや写真を用いて分かりやすく説明した。
また、ゆめポッケに同封するメッセージカードの作り方を紹介。写真や折り紙、イラスト、シールなどで装飾すると喜ばれること、遠い国の“友達”に思いが伝わるよう英語のメッセージの例文を紹介しながら、「言葉が通じなくても絵やイラストで気持ちが伝わりますので、ぜひチャレンジしてほしいです」と呼びかけている。
8月下旬には、動画を見た子供たちから、「英語は分からないけど、おばあちゃんと一生懸命カードを書きました」「自分の作ったゆめポッケで一人でも多くの人に喜んでもらいたい」「もらった人が笑顔になってくれたらいいな」などの感想とともに、27個のゆめポッケが寄せられた。
少年部員(12)は、「いとこと一緒にポッケを作りました。女の子がうれしいと思う物を考えながら入れる物を選びました。このポッケをもらった時、うれしいと思ってもらえたらいいな」と語った。
9月1日には教会道場で、感染症対策のため青年婦人部長(51)と少年部長が発送式を行った。
足立教会
足立教会は7月23日、少年部員を対象に「親子で取り組むゆめポッケ」のオンライン学習会を行い、約40人が参加した。ゆめポッケの作り方を確認するとともに、取り組みの願いや、配付先地域の状況について学ぶことが目的。
当日は、青年ネットワークグループの土屋佳那スタッフを講師に研修が行われた。この中で、今年で24年目となる同取り組みによって、これまで80万人以上の子供におもちゃや文房具を詰めたゆめポッケが届けられてきた歴史を紹介。毎年、フィリピン・ミンダナオ島、レバノンなどの国や地域で、紛争や自然災害によって厳しい環境下で生活しなければならない子供たちに手渡されていることを説明した。その上で、「20年前に受け取ったという若者から、今も感謝のメールが本部に届くなど、ゆめポッケは傷ついた人々の人生を励まし続けています。皆さんには相手に思いを馳(は)せ、平和を祈る心でこの活動に取り組んでほしい」と呼びかけた。
この後、同教会が制作した啓発動画が上映され、参加者は実際に配付先の子供たちがゆめポッケを手に喜ぶ姿や、日本の友達に向けたメッセージに触れ、ゆめポッケ作りへの意欲を高めた。
学習会の責任者を務めた少年部長(42)は「少年部の皆さんには、ゆめポッケをきっかけに世界に目を向けると同時に、学校の友達や家族など身近な存在にも優しく触れ合えるような思いやりのある人間に成長してほしい」と語った。