9月は「防災月間」 立正佼成会本部の災害への備え

大聖堂内の倉庫に備蓄されている食料、水、毛布などの物資

近年、日本では地震や集中豪雨、噴火といった自然災害が頻発している。今年5月に東京都が発表した「首都直下地震等による東京の被害想定」によると、マグニチュード7.3の「都心南部直下地震」が起きた場合、死者が6148人、負傷者は9万3435人に上ると試算。約453万人が帰宅困難になると想定している。

自然災害に備え、立正佼成会本部(東京・杉並区)は、いのちの尊重、救援・復興への貢献、災害時に的確な活動ができる人づくり、態勢づくりなどの基本方針を定めた「本部災害対策基本計画」を2013年に策定した。翌年には、災害による避難者や帰宅困難者などが発生した際、本部施設での受け入れを想定した「避難支援マニュアル」を作成。毎年、防災訓練を行うなどして、職員一人ひとりの防災意識の向上に努めている。

さらに、2015年11月には杉並区と「帰宅困難者一時滞在施設の提供に関する協定」を締結。大規模災害の発生に備え、大聖堂および第二団参会館で帰宅困難者を受け入れる体制を整えている。大聖堂は「開祖生誕100年記念事業」の一環として2005年に免震装置の設置を完了。震度7の地震が発生しても揺れは3分の1以下に抑えられるようになり、参拝者の安全を確保し、災害時の避難拠点としての役割を果たすことが可能となった。

現在、本部施設には都の条例を基準に、食料や水といった非常食、毛布などの生活用品1300人分を備えるほか、紙おむつや使い捨て下着などの衛生用品も準備している。電気や水道といったライフラインの寸断には、自家発電機と受水槽の利用で対応する。

また、大聖堂や法輪閣などの本部施設一帯は大規模延焼火災が発生した際、市民の一時避難先となる「広域避難場所」として1972年に東京都から指定されている。

本部防災会議事務局長の澤邉雅一総務部次長(総務グループ)は、「会長先生は一昨年の『年頭法話』を通じ、自助(防災用品を揃=そろ=えたり、地域の危険度を調べたりすること)と、共助(身近な人同士が助け合うこと)の相互の大切さを説かれました。これをしっかりとかみしめ、日頃からできる限りの訓練、職員の防災意識向上を図り、いざという時、本会が地域社会の皆さまの支えになれる体制の維持に努めます」と話す。