本会バンコク教会 医療従事者へ感謝 「一食運動」の浄財を活用し、弁当や飲料を提供

8月14日、バンコク教会の会員たちは、鯖弁当100食をバーンクンティアン高齢者病院に届けた(写真は全て、同教会提供)

タイの立正佼成会バンコク教会は8月14日、新型コロナウイルス感染症患者の治療を行うバンコク郊外のバーンクンティアン高齢者病院に、弁当200食とペットボトル飲料400本を提供した。懸命な治療活動を続ける医療従事者への感謝とエールを込めたもの。購入費用には、会員たちが「同悲・祈り・布施」の精神で取り組んできた「一食(いちじき)を捧げる運動」(一食運動)の浄財が活用された。

本会の現地法人である海外の各教会では、一食運動はそれぞれ単独に実施され、浄財も独自に活用されている。同教会では、3年前に本格的に一食運動を開始。毎月の「月例交流会」で会員に運動の趣旨を説明し、実践の輪を広げてきた。

タイでは、同ウイルスの感染者が今年4月から急増。8月には過去最多を記録し、専用病床が不足するなど、医療体制が逼迫(ひっぱく)した。こうした状況を受け、同教会では青年部が中心となり、感染のリスクと隣り合わせで日夜、患者の治療にあたる医療従事者への支援を提案。患者の早期回復への願いも込め、食事の提供を決めた。支援先には、老人介護に加え、積極的に感染者を受け入れている同病院が選ばれた。

弁当や飲料は、会員が経営する和食店、タイ料理店、カフェの3店舗から購入。鯖(さば)弁当、クンオップウンセン(エビと春雨の蒸し料理)各100食分、ジャスミンティーのペットボトル400本が用意され、同14日、病院に届けられた。

タイ料理店では、エビと春雨の蒸し料理100食分が用意された

青年部員の男性(42)は、「医療従事者の方に感謝し、日頃から教えて頂く『まず人さま』の気持ちで取り組ませて頂きました。平和を願って一食運動に取り組むサンガと、協力してくれた飲食店を営む会員さんに心から感謝しています」と語った。

同教会では、今後も医療従事者をはじめとして、コロナ禍で苦しんでいる人々への支援活動を検討している。