第52回「青年の日」 平和に向けて心を合わせ 全国で多彩な活動を展開

「青年の日」では、全国の青年部員が地域貢献や世界平和に向けた取り組みに励んだ(写真は新宿教会の「Zoom」の画面)

コロナ禍の中で、それぞれに工夫を凝らし

全国の立正佼成会青年部員が地域や世界の平和のために菩薩行を実践する「青年の日」の取り組みが5月16日を中心に、各地で実施された。52回目を迎える今年のメーンテーマは昨年に続き、『大河の一滴になろう。』。各教会では、新型コロナウイルスの感染防止対策を取りながら、国連で定められた「持続可能な開発目標」(SDGs)の学習会をはじめ、「一食(いちじき)ユニセフ募金」や「清掃奉仕」など多彩な活動を展開した。正午には全国一斉に1分間の「全国青年の祈り」が捧げられた。この日、各教会の取り組みの様子が「青年の日」ウェブサイトに投稿された。

よりよい未来のために SDGsの学習会

52回目を迎えた今年は、各教会の青年部員がこれまで取り組んできた平和活動を踏まえて、「誰一人取り残さない」を理念に掲げるSDGsの意義を確認し、その達成に貢献する取り組みが推奨された。9都道府県に「緊急事態宣言」が発出されるコロナ禍の中で、各教会の青年部員は、「密」になる集団での活動を控え、地域貢献や世界平和につながる取り組みを展開した。

今年は、SDGsの学習会をオンラインで実施し、その後の活動や各人の実践につなげる取り組みを行う教会が多かった。高岡教会では、『知る・わかる・できるSDGs』をテーマにオンライン学習会を行い、70人が視聴した。青年部リーダーがSDGsの目標達成に向けた各部の取り組みを紹介。エコバッグやマイボトルの利用、企業による衣類回収活動などを説明し、日常生活に生かす情報を共有した。

三鷹、小金井、府中の3教会は、オンラインによる「菅直人議員×青年部 YouTube Session」を開催。ウェブ会議システムを利用して菅元首相と各教会の青年部代表12人によるトークセッションが行われた。この中で、菅氏が『平和と政治・SDGs』をテーマに講演。東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、脱原発に向けた再生可能エネルギーの具体的な活用方法や、太陽光を農業生産と発電とで共有する「営農型太陽光発電」について解説した。続く質疑応答では、個人の取り組みに焦点を当て、一人ひとりが正しく学ぶ大切さが確認された。

新宿教会は、本会ロンドン、ローマ両センターと共同で、気候変動を考えるパネルディスカッションを開催。今年11月に英国で第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が行われるのを前に、青年男子部員(35)と学生部員(18)が地球温暖化を抑制するために今できることを提言した。

門司、小倉、福岡、筑豊、田川、大分、長崎の7教会と北九州支教区の会員有志が合同で、動画共有サイトを利用し、SDGsと「一食を捧げる運動」(一食運動)に関するオンライン研修を実施した。それぞれの研修と、青年男子部員(24)=佐賀教会=の体験説法の映像、各教会の活動や歴史を紹介するPR動画が配信された。このほか、横浜、大田、文京、京都、奈良教会などでもオンライン学習会が行われた。

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