大聖堂で「成道会」 釈尊成道の意義をかみしめ 菩薩行の実践誓う (動画あり)
仏教三大行事の一つで、釈尊が悟りを開いた意義をかみしめ、報恩感謝の心でさらなる菩薩行の実践を誓う立正佼成会の「成道会」が12月8日、大聖堂(東京・杉並区)で開催された。新型コロナウイルスの感染防止対策として会員は参集せず、式典の動画がインターネットでライブ配信(会員限定)された。
式典では、奉献曲「明けの明星」が流され、釈尊が成道に至るまでの軌跡をまとめたアニメーション映像が配信された。次に読経供養が行われ、導師をつとめた庭野光祥次代会長が庭野日鑛会長の「啓白文」を奏上した。
続いて、アジア宗教者平和会議(ACRP)事務総長を務める根本昌廣時務部主席(秘書グループ)が体験説法を行った。根本主席は、本部職員となり、長年、国際人道支援や国内外の諸宗教対話活動などに取り組む中で、「アンダースタンド」(人の下に立って人を拝む)の生き方を指針にしてきたと語った。また、旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナでの紛争勃発後、1997年に世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会会長の庭野会長に同行し、現地を訪れた体験を述懐。対立する四大宗教(イスラーム、カトリック、セルビア正教、ユダヤ教)の最高指導者一人ひとりと面会し、相手の苦しみに耳を傾けた庭野会長の姿から、「人の話を聞くことは無我になるということ」を学んだと発表した。
法話に立った庭野会長は、道元禅師の「峰の色 渓(たに)のひびきも 皆ながら わが釈迦牟尼仏の 声とすがたと」という歌を引用。法華経の経文をはじめ、見るもの、聞くもの全てが仏の現れであり、仏の説法として受け取っていく重要性を強調した。その上で、「精進、精進、死ぬまで精進、生まれ変わったらまた精進」と、日々心を新たにして発心(ほっしん)し、修行を繰り返すことが大事と説示。「私たちは、こうして宗教の道、それも仏教の道を歩ませて頂く者同士、修行することが悟りにつながります。世のため、人のためになるべく、修行させて頂いているのです」と述べた。