青年教員セミナー 仏教真理に基づく教育現場での触れ合い方を学ぶ
『共に繋(つな)がり不安に立ち向かおう!! ~仏さまの智慧(ちえ)が私たちの勇気に変わる~』をテーマに8月9日、立正佼成会の令和2年次「青年教員セミナー」(教育グループ主管)がウェブ会議システムを使って開催された。20~30代の現職教員、教職志望者の会員38人が参加した。
同セミナーは、「仏教真理に基づくものの観方(みかた)」を学び、児童・生徒と共に「自らのいのちの尊さ」をかみしめていける教育者を目指すためのもの。新型コロナウイルス感染予防のため、例年1泊2日の行程を今年は1日に短縮し、オンラインでの実施となった。
セミナーの冒頭、長崎に原爆が投下された日にあたり、諫早教会の教員がメッセージを述べた後、参加者全員で犠牲者の冥福を祈り、黙とうを捧げた。
続いて、習学部の田中啓之次長(教育グループ)による研修が行われた。田中次長は、同ウイルス感染症が蔓延(まんえん)する状況に触れるとともに、庭野光祥次代会長の言葉を引用して、世の中には、暴力的な言動や不機嫌、差別といったことが人から人へ広がる傾向があり、そうした心の「感染症」が存在すると説明。たとえ自分がマイナスの縁に出合っても、「心の『感染』」を拡げることなく、逆にプラスの縁に変えていくことが大事と述べた。
また、庭野日鑛会長の法話を紹介し、自分の本質である「ほんとうの自分」に帰る大切さを強調。人間は人の役に立ちたいと願って生まれてくると述べた上で、「皆さんは教師という職業を通して、その願いを具現化されています。それが『ほんとうの自分』に帰るための精進です。自他の仏性を信じ、拝んでいきましょう」と語った。
これを受け、実行委員5人によるディスカッションが行われた。この中で、職場や家庭での善い縁の結び方、自分が教員を目指した時の願いをかみしめる大切さなどが確認された。
この後、参加者はグループ討議を通してセミナーでの学びを発表し、職場での教えを生かした実践などについて語り合った。