TKWOが動画配信 楽団員への質問や相談を募集中

東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)は4月10日から、楽団員が演奏している様子を動画投稿サイト「YouTube」で公開し始めた。タイトルは『TKWO 音楽の贈り物』。楽団員が各自で撮影した動画をつなぎ合わせ、ソロやデュオの演奏を披露している。

今回の取り組みは、新型コロナウイルスの感染拡大で演奏会の中止が相次ぐ中、ファンを楽しませるとともに、不安や悲しみを抱える人々に「音楽の力を届けたい」との楽団員の願いから生まれた。

10日の第1弾では、打楽器奏者の和田光世さんと渡辺壮さんの「くるみ割り人形」(P・I・チャイコフスキー)が投稿された。今後もさまざまな楽団員が登場し、順次演奏を披露していく。最新情報は、TKWO公式のツイッターアカウントやYouTubeチャンネルで知ることができる。

さらに、ツイッターを通じて、楽団員への質問や相談を募集している。ハッシュタグ「#TKWOに聞きたい」を添えて投稿するもので、TKWOでは質問や相談の内容を吟味し、楽団員がYouTubeを使って回答している。

今回の一連の取り組みについて、コンサートマスターの田中靖人さんは、「今は人が集うことができないため、コンサートを開くことはできませんが、なんとか多くの方に音楽を届けたいと今回の活動を始めました。お届けする映像には、楽団員の指の動きや表情が鮮明に分かるほど、近くに寄って撮影しているものもあります。ホールでのコンサートでは一人ひとりのそうした姿を見ることはできませんから、普段とはちょっと違った演奏を、映像を通して楽しんで頂ければと思います。また、楽団員への質問や相談は音楽のことに限らず、日常の些細(ささい)なことでも構いません。ぜひご投稿ください」と語った。