光祥次代会長 サウジアラビアを訪問 KAICIID理事会に出席

女性2人を含むKAICIIDの理事たちがサルマン国王に面会した(KAICIID提供)

「アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター」(KAICIID)の理事を務める庭野光祥次代会長は2月17日から20日まで、第22回同理事会に出席するため、サウジアラビアの首都リヤドを訪問した。

同国はイスラームの教義に厳格であり、女性の自動車の運転なども認められていなかったが、近年は規制が緩和され、女性の社会進出が図られるなど、自由化が推し進められてきた。こうした社会の変化の中で、仏教、キリスト教、ヒンドゥー教、イスラーム、ユダヤ教の代表者で構成される理事会が初めてリヤドで開催された。

光祥次代会長は18日、リヤドの北約30キロにあるディライーヤ遺跡やリヤド旧市街を見学し、ファイサル・ムアンマル事務総長の夫人の主催による女性を対象とした歓迎パーティーに参加。翌19日に市内のホテルで開かれた理事会に出席した。

冒頭、あいさつに立ったファイサル事務総長は、リヤドでの理事会の開催を念願してきたが、2012年のKAICIID設立当時は「夢物語」だったと話し、今回、それが実現したことを心から喜ぶとともに参加者への謝意を表した。

翌20日には、光祥次代会長とヒンドゥー教指導者のヴィヌ・アラム博士(インド、シャンティ・アシュラム会長)の女性2人を含む理事たちが、二聖モスク=マッカ(メッカ)の聖モスク、マディーナ(メディナ)の預言者モスク=の守護者であるサルマン・ビン・アブドルアジーズ国王に面会した。国王は歓迎の意を表しながら、多様な宗教間・文化間の対話と共生の理念を強化し、節度と寛容の価値観を推進して、あらゆる形態の過激主義やテロリズムに立ち向かうKAICIIDの役割の重要性を強調した。

これを受け、理事たちは、同国が他の創設国(オーストリア、スペイン)と共にKAICIIDの活動を支援し、寛容と共生の価値観を強固にして世界平和を目指す努力を続けていることに敬意を表し、国王に感謝の意を表明した。

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