「一食岩手・釜石復興支援事業」 被災者の生活安定と住民間の信頼関係づくりに尽くす7団体に寄託
立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会はこのほど、「一食岩手・釜石復興支援事業」として、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県で支援活動に取り組む7団体に計500万円を寄託した。同事業は、「東日本大震災三県支援事業」の一環として、2013年から開始。同県に加え、福島と宮城両県でも行われている。
震災発生から7年半が過ぎ、被災地域では復興公営住宅や自力再建した住宅への転居が進んでいる。岩手県復興局によると、県内の仮設住宅319団地のうち169団地が解体され、残る仮設住宅でも、入居率は17.1%まで減少した(10月31日現在)。こうした住環境の変化により、それまでの人間関係は崩れ、居を移した先での住民同士の信頼関係づくりやコミュニティーづくりが求められている。
一方、26.3兆円という巨額の予算を投入した政府の「集中復興期間」が2016年3月までで終了した。政府は同年から5年間を新たに「復興・創生期間」と定めたものの、公的な復旧・復興工事は遅れ、NPO法人やボランティア団体などによる住民間の交流を図る支援活動の継続的な実施も、経済的に難しくなりつつある。
こうした状況の中、同基金運営委員会では、釜石市でボランティア事業の連携・調整を担う同市社会福祉協議会と協働し、助成金の拠出先を検討。被災者の生活安定と住民間の信頼関係づくりなどに取り組む7団体への支援を決定した。
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