急増する難民と移民に関する行動計画策定会合 WCRP/RfP日本委の杉谷理事長が発題

難民と移民に関するグローバル・コンパクト策定の諸宗教会合(写真提供=WCRP/RfP日本委)

増加の一途をたどる世界の難民や移民に対する保護や支援活動をどうするか。国連ローマ教皇庁政府代表部と国際カリタス主催の「難民と移民に関するグローバル・コンパクト策定のための諸宗教会合」が5月3日、ニューヨークの国連本部で開催された。これは年内に国連で採択されることになっている「グローバル・コンパクト(行動計画)」に宗教的視点を盛り込むことを目的に開かれたもの。

シリア危機が発生した2011年以降、世界の難民・避難民数は毎年、過去最多を更新。17年の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、その数は6500万人以上に上る。

こうした中、16年9月の国連総会で初めて難民と移民に関するサミットを開催。難民と移民の基本的人権を尊重することなどを掲げた「ニューヨーク宣言」を採択し、その具体的な行動計画となるグローバル・コンパクトを18年に採択することで合意した。現在、作成された原案をもとに、国連加盟国の政府間会合などで協議されている。

17年8月にはローマ教皇フランシスコが『移民と難民に、受け入れ、保護、支援、統合を』と題するメッセージを発表。今回の会合はこのメッセージを受けて催され、各国政府や国連機関、NGO、報道関係者など約300人が参加した。世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会理事長を務める杉谷義純・妙法院門跡門主が仏教徒の代表として招聘(しょうへい)された。

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