「アフリカへ毛布をおくる運動」 配付担う3団体と受益者からのメッセージ

本会のパートナー団体として1999年からマラウイでの配付を担うMRCS。HIV(エイズウイルス)の感染率が高く、両親をエイズで亡くした孤児など立場の弱い人々に毛布を配付してきた

「アフリカへ毛布をおくる運動」によって集まった420万枚を超える毛布は、エチオピアやモザンビークなど27カ国に届けられ、現地のパートナー団体によって、貧困や病に苦しむ人々に手渡されてきた。立正佼成会では1984年のスタート当初から参画し、全国の会員が「一食(いちじき)を捧げる運動」の精神でもある「同悲同苦」の心で運動に尽力してきた。今回の運動終了にあたり、現在配付を担うマラウイ赤十字社(MRCS)、クリマ(KULIMA)、共同体開発キリスト教協会(ACRIDEC)の3団体と毛布受益者から届いたメッセージを紹介する。

マラウイ赤十字社(MRCS)マクベイン・カノンゴザ事務局長

マラウイは「アフリカへ毛布をおくる運動」の恩恵を受けている国の一つです。日本の皆さんが寄贈してくださった何千枚もの毛布は、親のいない子供たち、高齢者、障害者、慢性疾患患者など、マラウイでも最も弱い立場にいる人々の生活に大きな変化をもたらしてきました。長期にわたり支援してくださっていることに感謝しています。

現在も、最後の毛布収集活動に取り組んでくださっているボランティアの皆さん、そして毛布を寄付してくださる多くの皆さんの健康と神の祝福をお祈りしています。

受益者の声

◇マーグレット・ルングさん
 この運動は、日本の人々がマラウイ赤十字社と共に私たちのことを思ってしてくださった素晴らしいものです。毛布による支援はとても長い期間、私たちを支えてくれます。私が死んだ後も、私の孫たちが使い続けることができるのですから。

◇ジャムシターラ・ジュリウスさん
 毛布をもらえるなんて、夢のような出来事でした。しかも、こんなにすてきな毛布だなんて、今までは想像することもできませんでした。

◇メルシー・ムワセさん
 日本からの毛布はとても貴重なもので、寒い時期には特にそう感じます。経済的に苦しく、質の良い毛布を買うことができないので、冬場にこんなに暖かい毛布があることは大きな助けになります。マラウイの私たちを気にかけてくださった日本の皆さんに、神さまの祝福がありますように。

クリマ(KULIMA)ドミニコ・ルイッチ代表

私たちは1984年に設立したNGOです。「農業――食料の安全保障と栄養」「地域財政支援」「教育と地域における保健」「環境と自然資源」「社会権・人権の周知」「緊急支援・人道支援とDDR(武装解除・動員解除・社会復帰)」の6分野に重点を置き、政府も市民団体もほとんど活動していない農村部に住む人々の社会経済開発活動を行っています。「アフリカへ毛布をおくる運動」は「社会権・人権の周知」「緊急支援・人道支援」の分野で活動の柱となっています。

同運動は、長年にわたり、モザンビークの貧困家庭、自然災害や紛争に苦しむ家庭を支援してくれました。人々の貧困を軽減し、生活の質を向上させてくださったことに感謝しています。そして、今後もモザンビークの人々の生活状況の改善に貢献すると期待しています。

新型コロナウイルスの影響で、日本の皆さんが毛布収集活動にこれまで以上の努力を払ってくださっていると思います。だからこそ今回の最後のキャンペーンが、サイクロン、紛争の被害に遭った家族や、新型コロナウイルスなどの病気に苦しむ人々の大きな助けとなると確信しています。

受益者の声

◇ジョアナさん
 毛布を寄付してくださった日本の皆さんと渡してくれたKULIMAに感謝しています。この毛布があれば、私と子供たちは寝る時に寒さを感じることがなくなります。私たちの生活が大きく改善されたのです。

◇アルベルトさん
 私は長い間、毛布が欲しいと思っていましたが、買うお金もなく、無理な願いでした。でも今回、KULIMAと日本の皆さんのおかげで夢がかないました。皆さんの支援に心から感謝します。

◇マーシャさん
 私の家では、寒い日や雨の日には、子供たちも私もTシャツを何枚も重ね着して、薄い布をかけて寝ていました。しかし、日本の皆さんからおくられた毛布で安心して寝られるようになりました。生活が良い方向に大きく変わりました。

共同体開発キリスト教協会(ACRIDEC)ジョアオ・デイヴィッド・ムトンベニ代表

私たちは「アフリカへ毛布をおくる運動推進委員会」(JBAC)と、人道的パートナーシップ協定により、長期にわたる強い協力関係を築けたことを誇りに思います。その協力とは、開発プロジェクトの財政支援をも含めた、社会面、文化面、人材面に及ぶものでした。

中でも、とても長い間、毛布を寄贈してくださったことに心から感謝しています。私たちにとって毛布は、人間・地域開発のための食料安全保障という点で欠かすことのできないものだからです。

「アフリカへ毛布をおくる運動」が終了しても、JBACの構成団体の活動を通じて、モザンビークの貧困、自然災害、紛争、HIV/エイズといった課題解決のために支援を続けてくださるという皆さんの決意を、心からうれしく思います。テロの被害に遭った人々への緊急人道支援のために私たちの関係が強化され、新たな合意が結ばれることを期待しています。

私たちは、とても厳しい状況に直面した時には、目を閉じて、笑顔で私たちを助けてくれる神がそばにいてくれることを思い、感謝するようにしています。神はこれからもJBACと共に私たちを助けてくれるはずです。

JBAC、そして日本の皆さんに感謝いたします。皆さんに神の祝福がありますように。ありがとう。