新型コロナウイルス対策 感染拡大を防ぐには?

国内で「新型コロナウイルス(COVID-19)」の感染者が増加しています。国や行政などによる対策が講じられていますが、感染拡大を防ぐには個々人による予防が不可欠です。同ウイルスの感染経路、症状の特徴、予防法、情報窓口などを紹介します。

新型コロナウイルスの特徴

これまで、人間に感染するコロナウイルスは7種類見つかっており、その中の一つが「新型コロナウイルス(COVID-19)」です。くしゃみや咳(せき)などによる「飛沫(ひまつ)感染」、手に付着したウイルスが目や鼻、口から体内に侵入する「接触感染」によって伝染します。世界保健機関(WHO)の報告によると、潜伏期間は1~12.5日(平均5~6日)。発症すると発熱や呼吸器症状(咽頭痛、咳)、強いだるさ(倦怠=けんたい=感)が1週間以上持続するのが特徴です。

感染者の状況

WHOの発表では、2月29日現在、80%以上の患者が風邪に似た軽い病状で、すでに回復している人もいます。肺炎や呼吸困難などを引き起こす症例は約14%に上り、特に高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)のある人は、重症化しやすい傾向があり注意が必要です。

推奨される予防法

石けんによる手洗い、うがい、消毒用アルコールの活用など一般的な感染症対策が有効です。不要不急の外出、混雑する場所、多くの人と近い距離(互いに手を伸ばして届く距離)で接する場は可能な限り避けることが望ましいでしょう。

【手洗いの方法】
(1)流水でよく手を濡(ぬ)らし、たっぷりつけた石けんで手のひら、甲をよく洗う

(2)指先や指の間を念入りに洗い、特に親指、爪の間をしっかりとこする

(3)手首まで洗ったら十分に水で流し、清潔なタオルなどでよく拭き取り、乾かす

【正しいマスクの着用法】
(1)マスクを広げ、鼻の金具部分が上にくるようにマスクを持つ

(2)あごの下にマスクを密着させ、金具が鼻に当たるよう配置する

(3)金具部分をできるだけ隙間を空けず鼻にフィットさせ、耳にしっかり固定する

【咳エチケット】
・周囲の人とはなるべく離れます。
・マスクを未着用の場合は、手のひらではなく、ティッシュペーパーやハンカチ、袖を使って、口や鼻を押さえます。特に、電車や職場、学校など人が集まる所では重要です。

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