光祥次代会長 ミャンマーでのスピーチから

三つ目は国際委員会の新事務総長です。

アッザ・カラム博士が新事務総長に選ばれました。新事務総長は、その能力と人格によって選任されましたが、結果として初めてムスリム(イスラーム教徒)の女性事務総長が誕生することになりました。このことはRfPが多様性に満ちた組織であることを象徴しており、とても意義深いことです。

事務総長選考委員として、選考プロセスの中でのカラム博士のある言葉に、私は深い印象を受けました。選考委員のお一人が彼女に、現在彼女が国連で果たしている要職から去る覚悟があるのか尋ねた時です。彼女は「あなた方は、RfPにはそれだけの価値があることをご存じないのですか?」と答えました。私は彼女の深い決意に心を打たれました。同時に、私自身、改めてRfPが世界の財産であるという認識を新たにしました。

今はもう、男性がつくった枠組みの中に女性が入れてもらって活動する時代ではありません。新事務総長を迎えたRfPは、これまでの価値ある経験を引き継ぐと同時に、新たな多様性という強みを加え、発展を遂げていきます。

人々の間に「壁」を築こうとする現在の世界秩序に対するアンチテーゼとして、RfPは「Shared Security(分かち合う安全保障)」、「Shared Well-being(分かち合う幸せ)」という、新しい宗教的概念を打ち出しました。「自分たちだけの安全や幸せ」でなく、「すべての人が安全で、幸せであることを皆で推進すること」が必要だと考えるからです。そのためには、共通の未来に対して責任を持ち、行動していかなくてはなりません。平和を願って対話し、行動することが、信仰に生きる者としての最も重要な役割なのです。

最後に、RfPグローバルファミリーの一員として、ミャンマーの方々の幸せを祈り、いつも皆さまのおそばにいることをお誓いし、私のご報告とさせていただきます。
(文責在編集部)