ウィーンでの国際会議 光祥次代会長のスピーチ(全文)

ちょうどその時期、私も自分の4人の子供たちと一緒にゆめポッケを作りました。子供たちは送り先の国の子供たちの状況を学び、幸せや平和を祈るメッセージ、友情や連帯を示す絵を添えて、一度も会ったことのない遠くの子供たちへ思いを寄せていました。

これまで、56組の親子がバクー市を含むアゼルバイジャンの10カ所を訪問し、子供たちに直接ゆめポッケを手渡しました。

このような活動を通して、親である私たちは、「わが子に幸せになってもらいたい」という、すべての親の共通の願いが少しでも叶(かな)えられるようにと祈り、子供たちは世界とのつながりを感じ、人の痛みを自分のこととして捉えることを学びます。私たちは月に数回食事を抜き、その分のお金を輸送費に充てます。

日本に帰国後、参加者の一人が次のように話しました。

「子供たちがゆめポッケを受け取った時の笑顔が忘れられません。私はこれからも心を込めてゆめポッケを作り続けます」

「ゆめポッケ」の取り組みは、1994年から続けられている(昨年の川口教会の活動)

ささやかな活動ではありますが、この経験によって、未来を生きる子供たちが、つながり合う世界の中で、共に生きる他者の苦しみを感じ、「そのために実際に行動すること」「あらゆる人々の間の懸け橋になること」「自らの宗教的、文化的価値観を深め、同時にその違いを超えた連帯を育むこと」が実現可能であると確信してくれるものと信じています。

皆さまのご努力によって続けられてきたこの国際会議が、今回ウィーンでの開催によって、あたたかいつながりを生み出す新たなステップに進まれることを心よりお祈りし、私のあいさつとさせていただきます。
(文責在編集部)