一食ユニセフ募金の浄財がリベリアで 女性や子どもの笑顔があふれる社会に

ニンバ郡のJWピアソン高校

昨年、人権教育を受けたブォファ高校(ボン郡)の男子生徒、ユース・エヴァン・ファンタ・ベネテさん(18)は、「子どもが侮辱されたり、抑圧されたりすることは日常的に目にしてきましたが、それが当たり前ではないと知り、何とかしなければと思いました。一人の力では難しいことも、多くの仲間や人とのつながりを駆使して学校での暴力という問題を解決していきたい」と話す。今、ベネテさんはこれまで生徒が受けた問題を学校長に報告し、対応を求めている。さらに、教師からの暴力を防ぐため、教師と生徒間の信頼が築かれるよう、関係づくりに努めている。

一方、地区内30校のうち5校がバディ・システムを導入しているニンバ郡ガンタ地区では、各校の代表生徒が集まり、それぞれが抱える問題を共有し、運動を広げるため意見交換を行っている。

学校に通う子どもと物売りの子どもたち

取り組みの成果について男子生徒に話を聞くと、「教師による性的搾取や10代の妊娠の数が明らかに減りました」「悩みを抱えていた生徒の力になることができました。すると、解決後に仲間になってくれて励みになりました」との答えが返ってきた。女子生徒からは、「この地域では女性の地位が軽く見られています。自分も何も言えず、うつむいて生きてきました。バディ・システムの場では女子の意見を平等に聞いてくれ、それがモチベーションになっています」「以前は、テストの合格を条件に金銭を要求されていましたが、みんなで団結して改善を求めた結果、再試験を受けられるようになりました」といった声が聞かれた。自分たちには権利がある――そうした一人ひとりの自覚と行動がリベリアを変革していくと感じられる瞬間だった。

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