第50回「青年の日」を前に 中村習学部長に聞く
自らを狭めるような境界線を引かず、チャレンジしてみてください。考えも及ばない、はからいや出会いが待っていることが多くあります。「失敗してもいい」という陰には、120パーセントの努力が必要で、それくらい夢中になれることを探せたら、とても幸せなことでしょう。
私が教会の青年部長を拝命していたある年のことです。青年女子部長さんが「青年の日」実行委員長に決まりましたが、仕事で長期出張に行くことになり、準備期間から「青年の日」当日まで参加が困難になってしまいました。それでも女子部長さんは諦めず、上司の方に佼成会の「青年の日」に取り組むこと、休日は準備に加わるため帰らせてほしいとの旨を申し出ました。これが、女子部長さんのDIVEでした。「命を燃やして取り組みたい」という気持ちが伝わったのでしょう。「そんなにいいことをしているなら」と会社から全面的なサポートを頂けることになったのです。女子部長さんの懸命な姿を見て、青年部の仲間も会議や手どりに真剣に取り組み、当日はみんな生き生きとしていて、とても感動的な一日になりました。
苦手と感じている人に思い切って会いに行く、話をする――こうして仲間として新たにつながっていくことも大事なのだと思います。出会いというのは、考え方が違っても、それぞれの違いを認め合うことなのかもしれません。一人ひとりがそうしたことを教会に限らず、家庭や社会でも経験しながら、仏さまの見方を身につけることがDIVEであり、やがて社会変革になるはずです。
最後に、青年を見守る幹部の皆さまにお願いがあります。サンガ(教えの仲間)の方々が作ってくださる塩むすびは絶品で、私は青年部時代から頂いてきたその味が今も心に残っています。青年への温かな思いが味となり、青年たちの心のパワーになります。ですから、ぜひ青年たちに味わわせて、活動を応援して頂ければと思います。おむすび1個が人をつくり、やがて社会を牽引(けんいん)していく人材になっていくと信じています。
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