東北アジアの平和共同体構築に向け 韓国・釜山でIPCR国際セミナー2017

『東北アジア平和共同体を構築するために克服すべき諸課題』をテーマに、韓国宗教平和国際事業団(IPCR)主催の「IPCR国際セミナー2017」が7月7日から9日まで韓国・釜山のホテルで行われた。韓国、中国、日本の宗教者、研究者ら約70人が参集。日本から、山本俊正・世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会理事(関西学院大学教授)、国富敬二・WCRP/RfP日本委事務局長、神谷昌道・アジア宗教者平和会議(ACRP)事務総長シニアアドバイザーらが出席した。

IPCRは、韓国宗教人平和会議(KCRP)が設立した平和活動を行うための法人。同セミナーは、日中韓3カ国の宗教者らが東北アジアにおける平和共同体の構築に向け、具体的な方策や諸課題などを議論するもので、2009年から毎年実施されている。

7日午後の開会式ではキム・ヒジュンKCRP共同会長はじめ、中国、日本の代表者があいさつ。続いてキム・スンゴンACRP名誉会長が、『東北アジア平和共同体と宗教の役割――韓中日の関係を中心に』と題して基調講演を行った。

この中でキム師は、東北アジア地域が抱える領土や歴史観、拉致事件といった諸課題を挙げながら、平和共同体を構築するには政治、経済、文化、宗教などさまざまな分野の交流が不可欠で、それらに携わる人々が分野を超えて横断的に交わり、互いに働き掛けていくことが必要と指摘。特に「人類は皆兄弟である」という精神を持つ宗教者がさまざまな立場の人の心情に耳を傾け、相手を許容する姿勢を重んじて対話を重ねることが大切と語った。一方、政治や経済といった国益に関わる分野での現実的な対応も重視しなければならず、「政治と宗教という二つの両輪がバランスよく働き、社会を導かなければならない」と訴えた。

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