八代教会発足50周年 感謝と絆深めるオンライン式典

オンラインで開催された記念式典の様子(写真は全てZoomの画面)

「八代教会も50周年迎えたったいね」「ほんなこんね、いろいろあったよね」。思い出話をするナレーションが流れ、カメラが教会道場の中に入ると、周年の実行委員が温かく迎えてくれる――。

オープニング映像では、周年の実行委員たちが参拝者を迎えるような演出を施した

これは、11月3日にオンラインで行われた「八代教会発足50周年記念式典」のオープニング動画だ。当日は式典の様子がライブ配信され、人吉、水俣の地域道場や自宅などで230人が視聴。自分が参拝しているかのような映像に、会員たちは画面越しに笑顔を見せた。

同教会では、会員一人ひとりと喜びを分かち合う周年を目指し、式典のオンライン開催を決めた。「ご高齢の方も自宅から参加しやすい。また、配信を見る方法を家族と話し合うなどすれば、“みんなで参加する”ことができると考えました」と、実行委員長(50)=青年育成担当=は語る。

教会発足から50年間の歩みをスライドショーで振り返った

世代や地域の枠を超えて参加してほしいとの願いは、当日の内容にも生かされた。読経供養では、未来を担う青少年部員が導師以外の役をつとめた。体験説法に立った主任(76)は、教会発足と同じ50年前に入会。夫の家族との軋轢(あつれき)や自身の大病など、人生の苦に直面した時、当時の教会長や幹部が支えてくれたことへの感謝を述べた。

式典では、直接参集しなくともサンガ(教えの仲間)の絆が伝わるよう、事前に準備した映像作品も配信された。

会員は地域道場や自宅など、それぞれの場所から心一つに参加した

奉献の儀では、会員や歴代教会長が特産品の塩トマトなどを手に持ち、各所からバトンのように受け渡す様子をスライドショーで表現した。終盤には、支部長たちが試行錯誤しながら撮影し、1年以上かけて完成させた「三百六十五歩のマーチ」の替え歌合唱動画を公開。全7支部のサンガが出演し、布教伝道にまい進するとの決意を込めて、元気な歌声を響かせた。

人吉支部の布教員(76)は、「一人ひとりの頑張りが伝わる有り難い時間でした。今後も仲間との縁を大切に、みんなが行きたいと思える支部にしていきたい」と語った。