長崎教会発足60周年記念「大感謝祭」で「龍踊」を披露 子龍が宙を舞う
眼光鋭い子龍(こじゃ)が宙を舞う。五穀豊穣(ほうじょう)を祈る雨乞いの伝統芸能「龍踊(じゃおどり)」を披露するのは、立正佼成会長崎教会の子どもたち。龍の鳴き声などを表す楽器の音色に合わせ、小ぶりな龍を巧みに操り、太陽や月を象徴する玉を飲み込んで雨を降らそうとする躍動感を表現すると、観衆から拍手喝采を浴びた。
『つながろう 讃え合おう そして未来へ』と題して10月6日に催された同教会発足60周年記念の「大感謝祭」での一幕だ。会場のサンプリエール(長崎市)には、会員や諸宗教者、政治家など約250人が集った。
同教会では12年前、人材育成と人間性の向上を目的に、10代の青少年たちがサンガ手製の小さな龍で練習を開始して以来、地元の祭りや福祉施設で龍踊を演じてきた。そのメンバーが20代となり、大龍を自在に操るまでに成長。彼らを中心に教会を挙げて次世代を育てようと、今春から手どりを通じて約40人の子龍メンバーが集まった。
大感謝祭での披露を目指して練習を実施し、手作りで新調した子龍と共に本番を迎えた。龍踊責任者である青年部長の男性(41)は「子どもたちが重い龍を担ぎ、全員で心一つに演技することで、自立と協調の心を養ってほしい」と話す。
当日、子龍を担いだ女子児童(8)は、「皆と力を合わせられて楽しかった」とほほ笑んだ。玉を担当した男子児童 (10)は、「お父さん(龍踊責任者)のような大龍を操れる立派な人になりたい」と決意。子どもたちは、天高く舞う龍のように今後も飛躍し続けていく。