庭野光祥次代会長 スリランカの上座部仏教指導者、平和活動家と懇談
立正佼成会スリランカ教会新道場の入仏・落慶式に際し、同国に滞在していた庭野光祥次代会長が6月5日午前、コロンボ県郊外にある上座部仏教の「ベランウィラ・ラジャマハ寺院」を訪問し、ベランウィラ・アヌナヤカ・テロ大僧正(スリ・ジャヤワルデナプラ大学学長)と面会した。午後には、昨年の第33回庭野平和賞(主催・庭野平和財団)の受賞団体である「和解と平和構築センター」(CPBR)の事務所を訪れ、共同設立者のディシャーニ・ジャヤウィーラ氏とジャヤンタ・セネヴィラトネ氏と懇談した。前日に行われた入仏・落慶式に、3人は、来賓として参加していた。
スリランカは、国民の7割以上が上座部仏教を信仰するシンハラ人、約2割がヒンドゥー教徒のタミル人、1割弱をスリランカ・ムスリムが占める多民族国家で、2009年まで26年間にわたり、民族対立による内戦状態が続いた。
内戦末期、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)の国内組織「スリランカ諸宗教評議会」(SLCRP)が、復興と民族融和、平和構築を目的に発足した。ベランウィラ師は、国内各地で諸宗教間対話の促進に取り組むSLCRPの会長を務め、本会スリランカ教会とも親交が深い。
当日、光祥次代会長はベランウィラ師の案内で寺院の大菩提樹や仏像、仏画を見学した。この後の懇談の席上、同師は、宗教や民族が異なる子供たちが一緒に学ぶ幼稚園の運営などSLCRPの活動を紹介。「各地に融和の輪を広げていく必要がある」と語った。
これに対し、光祥次代会長は、前日の入仏・落慶式への出席の謝意とともに、SLCRPをけん引する同師の指導力に敬意を表明。同師は、「今後も立正佼成会とのご縁をつなぎ、スリランカ教会の活動を応援していきたい」と応答した。
【次ページ:第33回庭野平和賞受賞団体であるCPBRを訪問し、意見交換】