本会一食平和基金 能登半島の豪雨で被災した能登地方に計400万円の緊急支援

Vネットでは、冠水した仮設住宅に送風機を設置して悪臭やカビの発生を防ぐ保全活動などが展開されている(写真提供/同団体)

立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会(委員長=齊藤佳佑教務部長)はこのほど、9月下旬に発生した豪雨で被害を受けた石川県能登半島に対し、合計400万円の緊急支援を決定した。現地で活動する特定非営利活動法人ジャパンハートに200万円、特定非営利活動法人Vネットに200万円の支援金が寄託される。

9月21日頃から数日間にわたり、能登半島を襲った豪雨は甚大な被害を引き起こした。河川の氾濫が相次ぎ、多くの地域で土砂崩れが発生した影響で多数の家屋が倒壊し、冠水で多くの人が避難を強いられている。

石川県の発表(10月11日)では、豪雨による家屋の被害は輪島市、珠洲(すず)市、能登町に集中し、1368棟に上る。このうち16棟が全壊し、調査中の地域もあるため被害はさらに増える可能性があるという。また、死者は14人。警察や消防などが今も安否不明者の捜索を続けている。

さらに、元日の地震で被災した人々が暮らす仮設住宅も浸水被害を受け、再び避難所に戻らざるを得ない状況が発生。前述の2市1町の避難所30カ所に合わせて454人が避難している。

こうした現状を受け、同運営委では、地震と豪雨の二重被害の影響でより継続的な支援が求められていることを鑑み、「一食を捧げる運動」の浄財から2団体への支援金の緊急拠出を決めた。

ジャパンハートでは、輪島市と協力して看護師が避難所を巡回し、健康チェックなどを実施する(写真提供/同団体)

この支援を受け、ジャパンハートは、地震の発災以来、被災地で医療支援活動を実施してきた経験を生かし、輪島市と協力して10カ所以上の避難所を看護師が巡回して健康チェックや環境確認・整備を実施する。一方、Vネットは、輪島市内の2カ所で大型入浴施設を設置・運営するほか、冠水した仮設住宅に送風機を設置して悪臭やカビの発生を防ぐ保全活動などにも取り組む。