沖縄宗教者の会「第32回祈りと平和の集い」 “チムグクル(思いやり)”の心で世界平和を祈願 広島、長崎でも慰霊式典

なお、同集いに先立ち、広島、長崎の各教会でも慰霊式典が開かれた。

広島教会では、大勢の被爆者が亡くなった歴史的事実を映像を通じて解説した(Zoomの画面)

原爆投下から79回目の「原爆の日」を迎えた8月6日、広島教会は教会道場で「広島原爆殉難犠牲者慰霊供養」を挙行した。式典の模様はライブ配信された。式典では、映像作品『似島(にのしま)~争いのない未来のために~』を配信。原爆投下後、広島湾に浮かぶ似島に野戦病院が設けられ、そこで多くの被爆者が命を落とした歴史を紹介した。読経供養の後、原章雄教会長が、世界平和を実現するためには、信仰を持つ一人ひとりが祈ることを軸に、自らの心を平和にし、自分にできる行動を考えていくことが重要と話した。

8月8日夕には、長崎、佐世保、諫早の3教会が加盟する長崎県宗教者懇話会主催の「第52回原爆殉難者慰霊祭」(主管・長崎県明るい社会づくり運動推進協議会)が、長崎市松山町の爆心地公園で営まれた。諸宗教者や市民約700人が参集し、本会から佐原総務部次長が出席した。

宗教者と市民が爆心地公園に集い、共に原爆殉難者を追悼した(写真は長崎教会提供)

当日は、米国や韓国のカトリック教会、ウクライナ正教会の代表者らが参列。戦闘が続くイスラエル・パレスチナからも青年6人が招かれ、「平和の灯」を祭壇に献じた。また、長崎教会の少年部員2人が「平和への誓い」を読み上げた。

7日には、同懇話会による「懇親交流の夕べ」が開催され、国内外の諸宗教者が平和への取り組みを語り合った。9日の「長崎原爆の日」には長崎教会で「原爆犠牲者慰霊法要」が厳修され約50人が参集した。