船橋教会 コロナ禍からの“再出発” 心ひとつに「法輪閣団参」
立正佼成会船橋教会は6月23日、『つながろう かよわせよう 心とこころ~教えてください あなたの願い~』をテーマに「法輪閣団参」を実施した。コロナ禍以来5年ぶり33回目の本部参拝で、法輪閣での開催は初めて。会員451人が参集した。
この本部参拝は、会員一人ひとりと惜しみなくつながるとともに、コロナ禍からの“再出発”の契機とするために企画されたもの。新たな挑戦をしようと、式典の内容を一新した。また、参加できないサンガ(教えの仲間)の思いも大切にしようと、事前に各家庭にメッセージカードを配布し、それぞれの「願い」をしたためてもらうよう依頼した。
当日は、鼓笛隊「スイングバード」による演奏で開式。会歌斉唱の後、青年五部とその家族総勢50人による奉献の儀が行われ、会員の「願い」が込められたカード714枚が奉納された。読経供養に続き、青年部員らが会員から「願い」を託される様子を撮影した映像作品を上映。顔なじみのサンガが登場するたび、参加者から歓声や拍手が上がり、会場が沸いた。
この後、『提言します! 船橋教会を愉(たの)しむ 未来を描こう』と題するパネルディスカッションが行われた。会員を代表して、主任の女性会員(67)、壮年部員(42)、青年婦人部員(44)、青年男子部員(26)が登壇し、実行委員長(61)が進行役を務めた。
登壇者はそれぞれ、同教会の「愉しめない、変な所」「良い所、誇りに思っていること」を発表した。この中で、青年男子部員は、教会行事などの会議では前例に倣う場面が多く、新たなお役者の意見が通りにくいと感じた体験を述懐。「会議では傍観者にならず意見をぶつけ合い、行事やお役への気持ちを同じ方向に向けることがとても大切だと思います」と話した。
主任は、「悩みを抱えていた入会当初、道場に来ると誰もが笑顔で温かく迎え入れてくれました。そういう船橋教会であり続けてほしいし、あり続けるために私も努力していきたい」と意気込みを語った。
このほか、青年部の各部長の負担が大き過ぎるといった意見が出た。また、誇りに思っていることとして、「法座を大切にしている」「職場で言えない悩みを打ち明けられる」「毎年欠かさず七面山練成を行ってきた」などの意見が上がった。
あいさつに立った佐々木啓之教会長は、人との縁を通して人格を高める大切さを示した。その例えとして、バケツに入れた里芋の皮をつるりとむくためには適量の水を入れて転がすことが重要であるように、人間同士の触れ合いでも教えという“水”が大事と説明。「仏さまの教えがあれば、多少の困難があっても勢い余って皆の心の皮が破れて、仏性が光り出していく、そんなディスカッションでした」と総括した。
参加した組長の女性会員(77)は、「ここ数カ月、会員さんとの関わり方に悩んできました。法座で思いを打ち明け、相手に自分の気持ちを押し付けない大切さを教えて頂き、実践する中で状況が好転していきました。『仏さまは本当にいらっしゃる』と実感し、今日はその感謝を込めて団参に参加しました。これからも身近な会員さんと温かな触れ合いをしたい」と話した。