西多摩教会「文書の集い」 コロナ禍でかみしめた文書布教の大切さ

文書布教の尊さについて語り合う参集者

対面による手どりが中止されたコロナ禍の間、信仰(教え)と会員を結ぶ“法縁”が途切れないようにとの願いから、立正佼成会西多摩教会では機関紙誌の配布に力が注がれた。

自粛期間中は仕分けすらままならない状況が続いたが、各支部を中心に、ポストに投函 (とうかん)する際は電話やメールで声をかけたり、郵送の場合は近況や様子をうかがう手紙を添えたり、工夫を凝らした配布が続けられた。いつ教会活動が再開するか分からない不安な日々の中で、機関紙誌を受け取った会員からは、「会長先生のご法話が心の支え」「サンガ(教えの仲間)とつながれた気がする」と喜びの声が多く聞かれた。

5年間の文書布教での経験や功徳を分かち合い、これからの活動に生かしていこうと、6月13日、教会道場で「文書の集い」が行われた。コロナ禍の文書布教を担った支部長、支部の文書担当、組長ら90人が5年ぶりに参集した。

集いでは、教会長のあいさつに続き、交流法座を実施。参加者は支部や役を超えて7~8人の班に分かれて語り合った。文書布教のベテラン勢が集まった5班では、文書布教の大切さが話題に上った。長年配布に携わるSさんは、82歳の今も14軒に機関紙誌を届ける。いつも多めに「佼成」誌を頼み、14軒を回り終えると、残りに一言メッセージを書いて隣近所に配るという。「楽しみに待ってくれている人がいるから、何も苦じゃない。仏さまが〈もういいよ〉と言うまで続けたい」と声を弾ませた。

92歳の現役組長、Tさんは、「若い主任さんたちと一緒に手どりに回れるのが有り難い。まだまだやめません!」と意気込んだ。

最後に行われた全体発表で、一番に手を挙げたYさん(74)は、「年齢も上がり、この先何回配れるか分からないと思うと、一回一回の配布を大切に、心に刻みながら、させてもらおうと思いました」と話した。