お会式・一乗まつり 4年ぶりの“彩開”に笑顔あふれる行進を披露(動画あり)
コロナ禍を経て心合わせ マトイで次世代を育てる喜び
世田谷教会青年男子部員(31)
マトイ班の責任者で参加させて頂きました。コロナ禍前までの10年間、マトイの振り手を担い、2018年と19年には副責任者を務める中で、先輩方がつないだマトイを若い世代に継承したい願いがあったからです。
今年の夏から青年部で心を一つに合わせて、積極的に手どりと練習を重ねていくと、学生部を中心にメンバーが集まり、出場するマトイも3基から4基に追加されて活気が出てきました。
若手メンバーたちには、練習の合間など折に触れて人との交流が苦手だったことに悩んだかつての自分の経験を伝えています。マトイの練習を通して教会の皆に関わって頂きながら、やがて悩みも成長の種と受けとめられるようになった自らの心の変化を話すと、皆の目が輝き、熱心に練習に取り組んでくれるので、とてもうれしくなります。
成長著しい若手メンバーの中でも、学生部長の男性(21)との出会いは印象的でした。
彼は、マトイの経験は浅いながらも素直な性格で感謝の心を忘れない青年で、マトイを仏さまと受けとめる大切さをしっかり会得してくれました。行進では皆に支えられながら、笑顔で誰よりも大きなかけ声を出す彼に頼もしさを感じました。
そうした若手の彼らと、来年以降も一緒に学び、成長できる輪づくりに努めていきたいです。
父が託した万灯を見守り 精進を誓い行進
渋谷教会教務スタッフ(41)
2020年6月、私の父は病で他界しました。大工だった父が生前、約1年かけて万灯を一人で制作し、教会に寄贈したのは、今から30年ほど前のことです。それ以来、今日までずっと父の万灯が行進に出場してきました。
無口な父でしたが、家族思いで私や弟(38)に優しい人でした。そんな父の思いが詰まった万灯を見るたびに、仏さま、開祖さまに帰依し、自宅のご宝前で朝夕の読経供養を欠かさなかった姿が思い出され、父のように精進しなければと有り難い気持ちになれるのです。
一乗まつり当日、私は鳴り物やマトイで行進し、隊長を務める弟は、マトイに参加したり、万灯を担いだりしながら皆を鼓舞していました。隊列に父の姿がないことを寂しくも感じましたが、行進開始直後、雲の切れ間から青空が見え始め、そこに開祖さまと父の笑顔があるように感じられ、感動しました。
不思議と弟も同じ思いだったようで、行進終了後、「担がせて頂いた万灯がなぜか軽く感じた」と言う彼と、きっと父が空から見守って支えてくれたんだねと語り合えたことが、何よりうれしかったです。私たちきょうだいにとって、今回は一生、忘れられない行進になりました。
体全体を使ってマトイを振りきる 声援に感謝
豊島教会女性会員
私は、生前の父から「マトイを振ってほしい」と言われていたこともあり、マトイに対して強い憧れがありました。
体が動くうちは振りたい――そう思い、今回のお会式もマトイでの参加を決めました。
豊島教会のマトイ班は10代から60代まで幅広い世代が参加しているため、年齢を気にすることなく夢中になれます。班のメンバーを応援するために喉がかれるくらい声を出し、体全体を使ってマトイを振るとエネルギーを使うので、終わった後は“燃えました”の一言に尽きます。
頭では動き方が分かっていても、体がついてこないこともあります。それでも、今日の行進で私がマトイを振り終えた後に、沿道の方が拍手をしてくださり、思わず合掌してしまいました。本当にうれしくて、有り難い気持ちでいっぱいです。
各教会の行進をたくさん見たことで、時代に合わせて佼成会も変化してきていると感じました。若い世代のパワーに負けずに、私もまだまだ現役で活躍していきたいと思っています。年齢を気にせずに、いろんなことにチャレンジし続けたいです。
最高の笑顔を通して一つになることを目標に
荒川教会男性会員(29)
今年のマトイ班の責任者をさせて頂きました。お役を頂いた時には、自分に務まるか、4年ぶりの練習に人が来てくれるかなど、不安がたくさんありました。練習中も“これでいいのかな?”と自信なく進めていくことが多かったと思います。そのような中でも、責任者である自分を慕って来てくれる参加者がいてくれ、遅くまで練習に励む彼らの意欲的な姿を見て、背中を強く押された気がしました。自分がやるべきことが徐々に見えてきて、少しずつですが自信もついてきたように感じます。同じマトイ班の先輩(35)からも、「始まる前は人の顔色をうかがうばかりだったのに、練習を通して自主性が出てきて、安心して任せられるようになった」と、うれしい言葉を頂きました。
当日は、“最高の笑顔を作ろう”という目標をマトイ班で掲げて臨みました。自分も、周りも楽しく笑っていて、その笑顔を通して一つになれたと思います。やるべきことを一生懸命やれば、きちんと結果はついてくる。そのことを、一乗まつりで改めて実感することができました。
「お会式・一乗まつり」公式サイト
https://ichijomatsuri.org/