雨もハレルヤ 庭野会長、青梅練成道場で70年ぶりの田植え

一株、一株、丁寧に「お田植え」を行う庭野会長

梅雨の晴れ間がのぞいた6月16日、立正佼成会学林は青梅練成道場(東京・青梅市)に庭野日鑛会長、國富敬二理事長を迎え、田植え祭を開催した。

同道場で稲作を行うことは庭野会長の願い。杉野恭一学林学長は「会長先生は、人間教育にとって、稲を植え、育てることが重要であるとお考えです。今年、初めて会長先生に学林の田んぼにお越し頂きました。『稲』とはいのちの根という意味で、会長先生が植えられたいのちを、学林生が育てさせて頂くのです。自然の中で、感性、知性、品性を磨く修行を深めていきたい」と語る。

「水神様」にあいさつをする庭野会長と学林生ら

当日は、庭野会長と共に学林生らが「水神様」にあいさつした後、田んぼで、庭野会長による「お田植えの儀」が執り行われた。庭野会長は「70年ぶりの田植えです」と話しながらも、降り出した大粒の雨にもペースを崩さず、丁寧に田植えを行った。参加者50人も庭野会長に続き、田んぼいっぱいに苗を植えた。

田植え後には、学林本科60期の男性会員と学林海外修養科30期の女性会員の司会で昼食会を開催。女性司会者の「雨でぬれたり、晴れて乾かしたり、とても面白かったです」との感想に皆の笑みがこぼれ、和やかな会となった。この中で「お言葉」を述べた庭野会長は、瑞穂(みずほ)の国と称される日本での田植えの大事さに触れた後、「皆さんと一緒に田植えを始めたら、本当に楽しくなりました」と語り、雨が降り、パッと晴れるのも、大自然の現象の素晴らしさだと話した。また、二宮尊徳翁の歌を紹介し、収穫するまで稲の世話をする大切さについて述べ、自然に恵まれた同道場で勉学に勤(いそ)しむことの有り難さを伝えた。

プロジェクト責任者の学林本科59期の女性会員は「稲作に携わり、自然に触れることで活力が湧いてくるのを実感しました。稲を種から育てることで、一日一日、成長する喜びを味わい、親の気持ちの一端を感じさせて頂き、人間的に成長したいと思います。会長先生と田植えをさせて頂いたことは一生の思い出です」と語った。