甲府教会青年部が焼き芋大会 地域住民の交流の場を設け協力関係を継続

甲府教会の青年部が集うのは約3年ぶり。雨上がりの空の下、サンガ(教えの仲間)と共に熱々の焼き芋を味わう参加者の顔には、自然と笑みがこぼれた

立正佼成会甲府教会の青年部は11月26日、甲府市内で子ども食堂などの活動に取り組むNPO法人にじいろのわと共に、焼き芋大会を開催した。

同教会は、本会一食(いちじき)平和基金の浄財の一部を活用して地元の非営利団体を助成する「一食地域貢献プロジェクト」を通じて同団体を支援してきた。また、同教会の渉外部長(63)の所有する畑に子ども食堂の利用者やスタッフを招き、「青年の日」の活動として、トウモロコシやサツマイモの種まきや収穫といった農業体験を季節ごとに実施するなどして、地域住民の交流の場を設けてきた。さらに、同団体が行うフードドライブにも参画。コロナ禍もあって行われなくなった宿直当番用の奉納米を寄付するなどして、協力関係を築いてきた。

当日は、同教会の青年五部の部員、同団体のスタッフ、子ども食堂の利用者ら110人が参加。アルミホイルで包んだサツマイモを焚(た)き火の中に入れた子どもたちは、青年婦人部によるレクリエーションを楽しんだ後、焼き上がった芋を味わった。

この日は、ロシアによる侵攻で母国を追われ甲府市内に避難してきたウクライナの人々も招待する予定で、教会ではウクライナ語のチラシなどを用意していたが、残念ながら当日になって急きょ欠席となった。

青年女子部長(29)は、「コロナ禍での開催は不安でしたが、マスク越しでもみんなが笑顔なのが分かり、私も元気をもらいました。ウクライナ避難民の方々の欠席は残念でしたが、今後も『いつでもどうぞ』という気持ちを大事に、人と会う機会が少ない中だからこそ、つながりを感じてもらえるように声をかけ続けたい」と語った。

ウクライナ避難民のサポートにも携わる同団体の土屋茂理事長(62)は、「地域には、ウクライナ避難民だけでなく、外国籍、障害者、ひとり親世帯など、さまざまな方が暮らしています。その誰もが生きやすい地域をつくるには、違う立場の人同士が触れ合い、理解し合う機会を重ねることが欠かせません。地元の団体が垣根を越えて協力し、今回のような場を継続的に設けていけたら」と期待を寄せた。