「人間と科学」研究学会 研究大会

『大学生の抱負を育む人の縁』をテーマに、「人間と科学」研究学会の役員と大学生が意見を交わした

立正佼成会の中央学術研究所が後援する「人間と科学」研究学会主催の研究大会が10月19日夕、佼成図書館視聴覚ホール(東京・杉並区)で感染対策を施して開催された。『大学生の抱負を育む人の縁』をテーマに、同研究学会会長の今井正直関東学院大学研究員、同副会長の遠藤浩正明海大学客員講師、同役員の添田佳伸宮崎大学教授、学林光澍大学科生6人が意見を交わした。

大学でオンラインの講義が増え、その利便性が認識される半面、緊張感なく視聴する学生が一部にいる現状や、学びが自らの価値観や幸福感の形成に及ぼす影響、健全な信仰を持つ意義などについて話し合われた。

この中で、「ご自身の生活信条はどのように構築されましたか」という光澍生からの問いに、公的機関で公衆衛生や精神保健福祉などの業務にあたる遠藤副会長は、「心や体を病む人々に触れ合うことで、〝損得抜きで相手に寄り添い、支える〟が信条になりました。対面、電話、メールなど、どのような方法であっても、その根幹に、相手を思う心、ぬくもりを伝えることを大切にしています」と答えた。また、添田役員は「“依頼は素直に受ける”が信条です。人から頼まれたことに取り組むと、自分の可能性も広がり、向上につながります。どうしてもできない時は謙虚に謝ることも大事です」と述べた。

最後に、今井会長が「自分がこの人に近づきたいと願う憧れの人物像を心に宿すことによって、実践の具体的な目標となり、その蓄積から、その人オリジナルの抱負や信条が徐々に形成されるのではないでしょうか。自らもまた、善き人の縁として、変化する自分自身を受け入れてお互い研さんに励みましょう」と語りかけた。