「岡山県宗教者の会」第41回世界連邦岡山県宗教者大会 『人を植える』テーマに、岡山教会で開催

被災地や紛争地域などでの救援活動に力を注ぐ鎌田氏は、常に相手の幸せを考えて行動することが、自身の幸せにつながっていくと語った

立正佼成会の岡山県下4教会(岡山、津山、勝山、倉敷)が加盟する「岡山県宗教者の会」は10月19日、「第41回世界連邦岡山県宗教者大会」を本会岡山教会(岡山市)で開催した。テーマは『人を植える』。同会に加盟する10団体から50人が参集し、大会の様子はオンラインでライブ配信された。

当日は、平和の祈りで開会。本会勝山教会の杉本雅章教会長を導師に読経供養が行われる中、各団体の代表者が献花、礼拝した。

次いで、本山瑞峰同会会長(岡山県佛教会会長)、末永浩代大会長(本会岡山教会長)らのあいさつの後、諏訪中央病院(長野・茅野市)の名誉院長で作家の鎌田實氏が『「がんばらないけど あきらめない」…幸せの鍵はつながること』をテーマに記念講演に立った。

鎌田氏「誰かのために」

この中で、鎌田氏は、スキルス胃がんで余命3カ月と宣告された母親が、「わが子の卒業式を見届けてあげたい」との思いを支えに1年半を生き、願いをかなえて最期を迎えたエピソードを紹介。人は苦しみの中にある時、自分のことで精いっぱいになるものだが、それでも、「誰かのために」という気持ちが原動力になり、奇跡的な結果をもたらすと語った。

また、医療分野を中心に国内外でさまざまな救援活動を続ける自身の行動の全てが、「何をしたら、相手が『小さな幸せ』を感じてくれるだろうか」との考えが原点にあると強調。その上で、チェルノブイリ原発事故の影響を受けたベラルーシで活動していた時、白血病を患った少年が病床で「パイナップルが食べたい」と話したことから、真冬の雪の中、日本人看護師が街中を探し歩き、その噂(うわさ)を聞いた街の人が少年にパイナップルの缶詰を届けたという出来事を紹介した。その後、少年は亡くなり、両親のもとを弔問に訪れた際、母親から「息子の言葉を受けとめて、雪の中、パイナップルを探してくれた皆さんの気持ちを、私たちは一生忘れません」と告げられ、勇気づけられた体験を回顧。医師は病気を治すと感謝されるが、そうでなくても、有り難いと思ってもらえるよう、常に相手の身になり、真剣に考えて行動することで、巡り巡って自らの幸せにつながっていくと語った。