曹洞宗大本山總持寺で石附新貫首の晋山式禮 庭野会長が出席

佛殿法語に臨む石附師。新貫首就任を報告するとともに自らの心境を述べた

曹洞宗大本山總持寺(横浜市)の貫首に就任した石附周行師(同宗管長)の晋山式禮が10月11日、同寺で挙行され、立正佼成会から庭野日鑛会長が出席した。

石附師は1937年、横浜市生まれ。福井・永平寺町の大本山永平寺、總持寺特別僧堂、タイのワットパクナムでの安居の後、群馬・渋川市の最大山雙林寺住職、神奈川・南足柄市の大雄山最乗寺山主(住職)などを歴任。2011年、總持寺副貫首に就任した。昨年10月に同寺貫首として入山。今年1月、南澤道人師(大本山永平寺貫首)の退任に伴い、同宗管長に就いた。

庭野会長が晋山式に参列した

本会とも親交があり、08年4月19日、庭野会長が最乗寺に参拝し、石附山主(当時)と懇談。翌日、石附山主が本会小田原教会の入仏・落慶式に参列し、来賓代表として祝辞を述べた。10年には、石附山主らが立正佼成会本部(東京・杉並区)を訪れ、庭野会長と懇談。その後も折々に祝電を贈るなどして懇親を深めている。

晋山式では、石附新貫首の晋山行列が境内を進み、佛殿、土地堂、祖堂で自らの心境を述べる「法語」を捧げ、祖師に貫首就任を報告。次いで、大祖堂で、同寺を信仰と修養の道場とする旨を宣言する「晋山開堂」の儀式が厳修された。この中で、新貫首に対して僧侶たちが仏道の真意や修行の心構えなどを問う「大問答」が行われた。須弥壇上の石附師から答えを授かった僧侶たちは、「吉祥、吉祥、大吉祥」と大きな声で喜びを表した。

最後に、大衆に教えを説く「御垂示」に臨んだ石附師は、同寺を開山した瑩山紹瑾禅師が、師匠の徹通義介禅師から、普段の心そのものが仏道であることを示す「平常心是道」の言葉を分かりやすく説明するよう求められた時、「茶に逢うては茶を喫し、飯に逢うては飯を喫す」と答えたことを紹介。この一節は、茶が出てくれば茶を飲み、食事が出てきたら食事をするように、「あるべき時は、あるべきようにする」との心構えを示していると説き、この言葉をかみしめて、仏道を歩んでいきたいと述べた。