オンラインで心休まるひとときを 市川教会青年婦人部「こう茶会」 会長法話を通し、研鑽に励む

青年婦人部員は会長法話をかみしめ、それぞれの思いを語り合った(「Zoom」の画面)

立正佼成会市川教会の青年婦人部は、今年2月から毎月「こう茶会」を実施している。部員らがオンラインで集い、機関誌「佼成」の庭野日鑛会長の法話を読んでその内容を研さんするもの。緊張を和らげて心の内を話せるように、各自が好きな飲み物を用意するのが約束だ。このほかにも、画面に顔を表示するかしないかは自由、発言は任意など、安心してリラックスできる時間を過ごせるよう工夫を凝らしている。

「感じること、言葉にすることは大事なこと」。そう語るのは、主宰者の青年婦人部長(45)。コロナ禍を機に、部員同士が直接会えなくても交流できるようにと、LINE(ライン)のグループトーク機能を使った語り合いの場を設けた。継続していく中で、佐々木章雄教会長から「せっかくなら、佼成会ならではのことができたらいいですね」とアドバイスを受けた。

青年婦人部長自身もコロナ禍の中で悩みを抱えていた。婦人部長の役を受けて間もなく、教会活動が制限され、家で過ごす時間が増えた。部長として何をすべきか、母親として、妻として、今、何を大切にすべきなのだろうか――そうした心のモヤモヤからいら立ちが募り、不満がたまっていく自分に危機感を覚えた。そんな時、教会の青年部対象の大会で「ミニ説法」に立つ機会があった。自身の胸の内を明かすと、サンガ(教えの仲間)が心配やねぎらいの言葉をかけてくれた。〈自分は決して一人ではない〉。そう気づいた婦人部長は、同じような気持ちを抱える部員の力になりたいと思った。コロナ禍の今、家庭や職場などそれぞれが置かれている場こそ、修行の場であるという「即是道場(そくぜどうじょう)」の言葉を胸に、毎月の会長法話から自らの心の依りどころを定める機会を設けようと考え、同会を企画した。

9月11日には、今年9回目となる「こう茶会」が行われた。青年婦人部員や佐々木教会長、支部長ら30人が参加。この日、講師を務めた関東教区の分道佳那青年教務員が「佼成」(9月号)の「会長法話」を音読した後、「体験発表」を行った。分道青年教務員は法話に、どんな時も静かで落ち着いた心を表す「禅定(ぜんじょう)」について説かれていることに触れ、かつて家族との関係に悩んでいた自らの体験を詳述。学林に入林し、自分の気持ちにふたをせず向き合い、相手に正直な気持ちを伝える大切さを学び、家族との関係を修復することができたと語った。

この後、参加者は少人数のグループに分かれて自らの体験を語り合った。

一人ひとりが自分の生活での気づきや体験を発表するため、法話の内容をより一層理解しやすくなるという。参加した会員からは「心が揺れ動く毎日の連続の中で、指針にできるものをつかみたいと思い、皆さんの話を聞かせて頂きました。今日は講師さんの体験に耳を傾けながら、自らの人との触れ合い方について振り返ることができました」「毎月、『佼成』の内容に沿ったサンガの体験に触れると、より一層、その内容が頭と心にスッと入ってくるような気がします。元気を頂いています」などの感想が寄せられた。

婦人部長は「皆さんの貴重な時間を頂いていることにいつも感謝しています。皆さんの心の依りどころとなるようなひとときにして頂けるとうれしいです」と話した。