「諸宗教平和円卓会議」参加の宗教指導者らが本会を訪問 大聖堂で歓迎セレモニー

WCRP/RfPを創設した庭野開祖の思いを感じてほしい――。そんな願いを込めて、セレモニーでスピーチに立つアッザ・カラム同国際委事務総長

世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会、同日本委員会主催による「『戦争を超え、和解へ』諸宗教平和円卓会議」の第1回東京平和円卓会議(9月21日から23日)に参加のため来日していた世界の諸宗教指導者ら20人が22日、立正佼成会本部(東京・杉並区)を訪問した。WCRP/RfPの創設者の一人である庭野日敬開祖の宗教観に触れ、平和や和解に向けた対話のさらなる促進につなげてほしいという、アッザ・カラム同国際委事務総長の願いによって実現した。当日は、大聖堂で歓迎セレモニーが開かれ、本部職員、事業体職員ら200人が参加者一行を出迎えた。

セレモニーでは庭野光祥次代会長が歓迎のあいさつに立ち、英語でスピーチした。光祥次代会長は、幼少期に祖父である庭野開祖と囲む食卓の話題がいつも宗教協力だったと述懐し、庭野開祖のWCRP/RfP創設までの足跡を振り返った。その中で、創立まもない教団の開祖という立場で、長い歴史を持つ世界の宗教教団を訪ねていた庭野開祖が、ある宗教指導者から「何の資格があってそのような活動をしているのか」と問われたエピソードを披露。その際、庭野開祖は自身が帰依する久遠実成の本仏の命(めい)によって来たことを伝え、「あなたの天にまします神は、同じことをあなたにお命じになってはおりませんか」と語りかけ、対話・協力の必要性を訴えたことを紹介した。

そうした宗教指導者たちのたゆまぬ努力によって1970年に誕生したWCRP/RfPでは、創設当初から「対話」を大切にしていると説明し、「相手を言い負かしたり、排除したりせず、意見が違うということに同意する姿勢が大事」と明示。世界中で多くの人の平和や命が脅かされている今、国や宗教の違う「他者」の苦しみを「自分事」として責任を持って行動していきたいと話し、「平和のための円卓会議が、私たちの願いと決意を後押ししてくれる機会になることを心から願っています」と結んだ。

次いで、来賓挨拶を行ったカラム事務総長は、参集した職員らに向け、「皆さまは力強い宗教リーダーであり、平和への道を変えることができる」と呼びかけた。また、WCRP/RfPの活動が目指すのは和解や平和とは何かを明らかにし、理解することと強調。紛争のさなかで心に平和を探すのは困難だが、だからこそ、まずは家族やコミュニティーの中に平和を見つけることが大事であると話し、「宗教者は紛争下において道を示せる存在でなければならない。今回の円卓会議ではそうした場面で癒やしを提供している宗教者たちの声や経験を聞いていきたい」と期待を寄せた。

参加者一行はこの後、開祖記念館を見学した。