新宗連結成70周年記念式典 庭野会長がビデオメッセージで祝辞
この中で庭野会長は、新宗連が日本宗教連盟(日宗連)に加盟して以降、構成する教派神道連合会、日本キリスト教連合会、全日本仏教会、神社本庁の宗教者と協力し、社会の平安、世界の平和に向けて行動してきたと述懐。この行動が「WCRPの創設に結びついたといっても過言ではありません。こうした新宗連の進取の精神は、今後も常に大事にすべきものである」と述べた。
また、第二次世界大戦における旧日本軍の加害の歴史を学び慰霊する「東南アジア青年平和使節団」、東京・千代田区の国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑での「戦争犠牲者慰霊並びに平和祈願式典」を継続的に実施してきたことに言及。敵も味方もなく、一切の戦争犠牲者に慰霊の誠を捧げ、絶対非戦と世界平和実現への誓いを新たにすることは、「新宗連の真骨頂」であり、さまざまな活動の「原点、出発点」であると語った。
その上で、新宗連の加盟教団は、伝統的な教団に比べて歴史が浅いからこそ、自由に新たな挑戦ができる気風をそなえているとし、「常に新たな創造力を発揮できるのが新宗教の最大の持ち味」と明示。今後を担う人々に対して、「現代を取り巻くさまざまな問題を的確にとらえて、さらに新しく、創造的な新宗連をつくりあげてくださるのではないか」と期待を寄せた。
この後、式辞に立った新宗連理事長の岡田光央崇教眞光三代教え主は、多くの先達が宗教、宗派を超えて「信教の自由」を守り、宗教協力を進め、平和の実現に取り組んできたことに謝意を表した。また、新型コロナウイルスの世界的な蔓延(まんえん)は、物質至上主義、自然に反する生き方をしてきた「人類への警告」であり、今こそ自然への畏敬の念、「足るを知る」の精神など、新宗連が大切にしてきた信仰心、宗教的価値観に基づいた人づくりが求められていると強調。社会の課題の解決に向き合ってきた先達の情熱を継承し、「心の錬磨をし合い、信仰心を広める実践運動に挺身(ていしん)していくことを共に決意したい」と結んだ。
この後、岡田師の先導で、全ての戦争犠牲者、新型コロナウイルスによる犠牲者への鎮魂の祈りが捧げられた。