「開祖さま入寂会」 庭野会長が法話 授かった体を大切に、自身を磨く努力を (動画あり)
報恩讃歎文(ほうおんさんだんぶん)
開祖さま入寂会にあたり、仏弟子日鑛、そのお徳を讃歎(さんだん)申し上げます。
開祖さまは、「法華経に込められた真(しん)の仏教精神をひろめ、現実に人を救い、世を立て直したい」との熱意と真心を基(もと)に、昭和十三年三月五日、脇祖さまと共に立正佼成会を創立されました。
戦中、戦後の混迷の時代の中、内外(ないがい)に起る様々な問題と向き合いながら、そのすべては仏さまからの頂戴物(いただきもの)であり、信仰を深める機縁であるとして、柔和質直(にゅうわしちじき)の心で受けとめられました。
さらには、日本の上代(じょうだい)から国の礎(いしずえ)となる「和」の精神を貴(たっと)ばれ、世界人類永遠の平和と幸福とを願われ、その生涯を通して、法華経の「一仏乗(いちぶつじょう)」の教えに基づき、ひたすらに歩み続けられました。
今世での使命を果たされた開祖さまは、平成十一年十月四日、久遠本仏の下(もと)に、ご入寂されました。釈尊のお説法に「法を見るものは我を見る。我を見るものは法を見る」とあるが如く、私(わたくし)たちが、法華経に説かれた菩薩道を実践し、一人ひとりを大切にするところに、開祖さまの精神が生き続けるに違いありません。
今もなお、新型コロナウイルスの感染が拡大し、混沌たる状況が続いております。私たちは、人間が真に大切にすべきものは何かを見つめ直す機縁と受け止め、創造的に真剣に、開祖さまが願われた、皆共に救われる世界、万人が生かされて生きる世界を目指し、一人ひとりが大和・調和のある世界の実現に向けて大乗菩薩道を歩んでいくことをお誓い申し上げます。
法華経広宣流布(こうせんるふ)の大導師であり、私たちに一乗真実の妙法をお説きくださった開祖さまを
開祖日敬一乗大師
と仰ぎ、善(よ)き師(し)の法縁に預かりましたことに報恩感謝の誠を捧げさせていただきます。
並びに十方世界に遍満(へんまん)する、
諸仏・諸菩薩・諸天善神
私たちを法華経にお導きくださいました、
開祖さま・脇祖さま
何とぞ、私たちの菩薩行をご照覧くださいますように、宇宙に存在する唯一(ただひと)つの母なる水の惑星・地球世界に平和が招来(しょうらい)されますように、すべての生きとし生けるものが平安でありますように、慈悲の御手(みて)を差し伸べ、ご守護くださいますようお願い申し上げます。
令和三年十月四日
立正佼成会
会長 庭野 日鑛
謹(つつし)んで申し上げます