「英国の諸宗教指導者がCOP26に向けて声明文」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

核兵器全廃を訴える教皇と国連事務総長

「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」の9月26日、ローマ教皇フランシスコは、「核兵器を含む軍拡競争が、人類の全体的な発展と自然環境の保護に使われるべき貴重な資源を浪費し続けている」とツイートし、世界の現状に警鐘を鳴らした。

教皇は、核兵器禁止条約が発効する直前の今年1月20日、バチカンで行われた一般謁見(えっけん)の席上、「核なき世界へ向け、必要な条件を断固追求していくように」と訴えていた。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長も、同国際デーを受けてツイッターを更新した。同事務総長は、世界には約1万4000発の核兵器が存在していると指摘。受け入れることができない核兵器による消滅が近づいているとの見方を明かし、「核戦争の暗雲を永久に退け、世界から核兵器をなくすことによって、信頼と平和の新しい時代を切り開いていく時だ」と呼びかけた。

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