庭野会長 「朔日参り(布薩の日)」式典で法話 日々感動し感謝を忘れず

庭野会長は、日常生活で感謝と感動を見いだすことが、生き生きと過ごす秘訣と語った

4月1日、立正佼成会の「朔日(ついたち)参り(布薩=ふさつ=の日)」式典が大聖堂(東京・杉並区)で挙行され、庭野日鑛会長が法話を述べた。式典の模様はインターネットの動画共有サイトを使って、会員に向けてライブ配信された。

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当日は、庭野光祥次代会長を導師に読経供養が行われた。続いて佐藤和代横須賀教会長が体験説法に立った。

佐藤教会長は、熱心に信仰していた父親ががんを患い、「思い残すことはない」という言葉を残し、人生を終えた姿や自身の脳裏に刻まれた父親との思い出を語った。また、その死後、自身が教会で研修の講師を務め、庭野日敬開祖、庭野会長の著書から多くの学びと感動を得る中で父親の言葉が思い出され、信仰の糧になったことを述懐。本部に入職後、さらに法華経の学びを深め、これまでのさまざまな出会いや出来事の全てが自分を成長させるための仏の深い慈悲だったと受けとめ、感謝できた体験を発表した。

この後、庭野会長が登壇し、法話を述べた。この中で医師の早川一光氏の著書に触れ、日常に感動を見いだす人は「いくつになってもボケない」という言葉を引用。また、「自分の得意な技能を通じて社会的に喜ばれる」「生きていることに感謝と感動を忘れない」「笑う」という行為を早川氏が「ボケない秘訣(ひけつ)」として挙げていることを紹介した。

さらに、作家の曽野綾子氏による文章から、同氏が訪れる修道院では、高齢の修道女たちが体を丈夫に保ち、生き生きしていることを説明。そこでは、皆が毎日順番に食事を準備し、菜園や花壇で植物を育てており、「畑仕事は、自然の哲学を、日々土の上で働く人に伝えてくれる」という曽野氏の言葉を紹介した。

その上で庭野会長は、これらのことを踏まえ、日々感動すること、信仰によって「有り難い」「おかげさま」という心にならせてもらえることが、いかに人生で大事かを教えられると説示。「感動、感激、感謝、そうしたことをしっかり受け取って、この人生を有り難く過ごしてまいりたい」と述べた。