中山身語正宗 八坂親憲管長が遷化 庭野日鑛会長の弔辞を國富理事長が代読

中山身語正宗の八坂親憲管長が3月12日に遷化された。71歳だった。佐賀・基山町にある大本山瀧光徳寺で16日に本通夜、翌17日に本葬が行われ、本葬には立正佼成会から國富敬二理事長、和田惠久巳・総務部副部長(国際宗教協力専任部長)が参列した。

八坂師は2011年に同宗の第五世管長に就いた。

諸宗教協力活動に積極的で、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会評議員を経て、14年から同日本委理事を務めた。東日本大震災、熊本地震などの災害支援に力を尽くした。

17日に営まれた本葬では、同日本委会長を務める庭野日鑛会長の弔辞を國富理事長が代読した。

弔辞で庭野会長は、八坂師との思い出に触れ、11年の東日本大震災の直後に同日本委が緊急支援募金を呼びかけた際、同宗がいち早く1億円の支援金を寄せ、宗務総長(当時)の八坂師が東京に目録を持参したことを紹介。その浄財が同宗立教百周年の記念事業の費用や、信者が日曜日の朝食を抜き、その食費を「世界の平和と万民の幸せ」のために献金する「感謝運動」の結晶と知って、「大変感銘を受けたのを覚えております」と明かした。

同年6月には共に福島県を訪れて支援金を社会福祉協議会に届け、犠牲者追悼の祈りを捧げたことは「忘れられない思い出」と述懐した。さらに八坂師の貢献を挙げ、「静かな語り口のなかにも、信仰の堅持と諸宗教が協力することへの熱い思いが溢れていた」と人柄を偲(しの)び、冥福を祈った。