フォコラーレ運動の第三代会長に就任したカラム師に庭野会長、光祥次代会長が祝意のメッセージ

フォコラーレ運動の新会長となるマーガレット・カラム氏

2月1日、立正佼成会と親交のあるフォコラーレ運動(カトリック在家運動体、本部・ローマ)の新会長に、イスラエル・ハイファ出身のアラブ人で、カトリック指導者であるマーガレット・カラム師(58)が就任した。これを受けて、庭野日鑛会長、庭野光祥次代会長が9日、カラム師に連名のメッセージを送り、祝意を表した。

カラム師は、同運動の総会期間中の1月31日にオンラインで行われた会長選挙を経て選出された。同運動創設者のキアラ・ルービック初代会長、マリア・ボーチェ第二代会長(2期12年)に次ぐ第三代会長となる。

同運動は、聖書にある「愛による一致」を築くため、各国で活動を展開。会長職は、フォコラリーナ(奉献生活を送っている女性)の中から選出することが規約で定められている。

カラム師は、米・ロサンゼルスのヘブライ大学でユダヤ教について学び、卒業後は同市や聖都エルサレムで同運動の活動に携わり、指導的立場に就いた。特にエルサレムではカトリック司教会議の諸宗教対話委員会、イスラエル諸宗教評議会(ICCI)などを通して、ユダヤ教、キリスト教、イスラーム間の対話の促進に貢献。同地のイタリア総領事館で14年間勤務した経歴も持つ。

アラビア語、ヘブライ語、イタリア語、英語が堪能で、2013年に諸文化、諸宗教間の対話に貢献したとして「シオン山賞」を受賞。14年からはイタリア、アルバニアの評議員として同運動の国際センターに籍を置き、対話の共同責任者を務めた。16年にキリスト教徒、ユダヤ教徒、ムスリム(イスラーム教徒)、またイスラエル人とパレスチナ人の対話を促進したことが評価され、「聖リタ国際賞」を受賞した。

同運動と本会の交流は1975年、バチカンの要請により、両教団の青年が交流したことに始まる。79年、キアラ師と庭野日敬開祖がローマで出会い、これ以降、協力関係が深まった。

メッセージの中で、庭野会長と光祥次代会長は、42年前にキアラ師と庭野開祖が出会って以来、両教団が強い絆で結ばれてきたことを明示。キアラ師の「愛と一致の精神」と、庭野開祖の「慈悲と一乗の精神」が連携することで、「世界平和への大きな力になっていくものと信じております」と表し、同運動の隆盛を祈念して祝意を伝えた。