大聖堂で「涅槃会」 釈尊の教え、深くかみしめ (動画あり)

読経供養の中で、庭野会長の「啓白文」を奏上する光祥次代会長

「自灯明、法灯明」の教えを基に釈尊入滅の意義をかみしめ、仏教徒として精進の決意を新たにする立正佼成会の「涅槃会(ねはんえ)」が2月15日、大聖堂(東京・杉並区)で行われた。新型コロナウイルスの感染防止対策として会員は参集せず、式典の動画がインターネットでライブ配信(会員限定)された。

式典では、序奏曲「白蓮の花」が流され、釈尊入滅の様子が描かれたアニメーション映像が配信された。次に読経供養が行われ、導師をつとめた庭野光祥次代会長が庭野日鑛会長の「啓白文」を奏上した。

涅槃会の様子(クリックして動画再生)

仏讃歌「久遠のしらべ」の斉唱に続き、泉雅巳監事が体験説法に立った。泉監事は、母親が日夜布教に励み、家を留守にしがちで、母親にもっと甘えたいとの思いでいた子供の頃を述懐。寂しさから、一時は親やその信仰に反発したものの、学生部員の手どりを受けて触れ合う中で、母の愛情を知り、自らも布教者の道を志した経緯を振り返った。また、14年前、心筋梗塞を起こしたことで、サンガや家族の祈りに支えられてある自らのいのちの有り難さをかみしめ、その尊さに気づいた体験を発表。多くの支えに感謝し、一層の精進を誓った。

この後、庭野会長が登壇した。法話の中で庭野会長は、娑婆(現実)世界は不思議なことばかりであり、その中でも、自然と心臓が動き、血液が循環し、呼吸をして自分たちが生かされていることほど不思議なことはないと強調した。自らのいのちの始まりは、数多くの先祖、ヒトへと続く生命の系譜、地球や宇宙の成り立ちにまで遡(さかのぼ)ることができると説示。工学博士の森政弘氏の著書『心眼――エサしか視えないカエル』から、「永遠の過去から永劫の未来へと受けつがれてゆく、宇宙の大生命そのものがぼくたちの命なのである」との一節を引用し、いのちを広い視点で捉え、その不思議を学ぶことで、コロナ禍で大変な中にあっても、「前向きに生きていく活力を頂ける」と述べた。

法話を述べる庭野会長。聖壇には、宮原柳僊師筆の復原国宝仏画「佛涅槃図」(複製)が掲げられた

さらに、『人の生(しょう)を受くるは難(かた)く、やがて死すべきものの、いま生命(いのち)あるは有難し』という法句経の一節を紹介。この世に生まれ、教えに出遇(であ)えるのは非常に稀(まれ)で、有り難いことであると示し、これが「ありがとう」という言葉の源であるといわれていると説明した。その上で、「私たちは、太陽の光、空気、動植物など、宇宙の一切合切のおかげさまで生かされています。そうしたいのちの実相(ありのままのすがた)に感謝をする大切さを、釈尊は教えてくださっているのです」と述べ、「感謝の心を持つことは、いわば、人間の完成した境地」と説いた。

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